Diary

何してるの?


今日の給食のデザートはポンカンでした。同じ柑橘系のくだものなのに、みかんともオレンジとも違う食感と甘み、この味がよほど気に入ったのでしょう。普段なら給食を食べ終えるとお昼寝をするためランチルームから保育室へ戻る5歳児M組のM君とS君が「ねえ、園長先生ちょっと聞きたいことがあるんだけど」と職員室の僕のところへやってきました。「えっ、どうしたの?」と聞くと「あのさあ、このタネ蒔いたら芽出てくる?」と大切そうに手に握りしめたポンカンのタネ3つを見せながら尋ねてくるのです。その時点でピンときたので「もしかすると、今日の給食のデザート美味しかったから?」と聞くと「うん!」との返事が返ってきたので、「芽を出すかどうか分からないけど、プリンカップか何かに土を入れてタネを蒔いてバルコニーに置いてみたら?もし大きく育ったらたくさん食べられるかもしれないよ」と答えてあげると納得したのか、ニコッと笑い「うん!わかった」と言って保育室へ帰って行きました。ところが、それから数時間後、彼らが上って行った階段を上った時、間違いなくさっきM君が大切そうに握っていたタネが階段に落ちているのです。職員室から保育室へ戻る間にM君の思いにどんな変化が起こったのかをM君に尋ねていませんが、運よく芽が出ても食べるまで時間がかかることを考えて諦めたのかもしれません。ポンカンが東北で育つということは難しいと思いますが、M君たちには諦めず是非タネを蒔いてみて欲しかったというのが僕の本音です。そうかと思えば夕方5時頃、僕が暖炉に薪を焚べようとしていると、遅番担当だった4歳児A組のM先生と5歳児の男児数人がいつもなら子どもたちがいることのないランチルーム北側で何やら楽しげなことをしているのです。いったい何をしているのかと思いきや、園庭には無くなってしまった氷を探しにやってきていたのです。ちょうど昨日カチカチに凍った氷をハンマーで砕いたばかりだったので「昨日いっぱい割っておいたから好きなだけ持って行っていいよ」と声をかけると冷たさなど気にする様子もなく氷の塊を次々運んでいました。そんな子どもたちに気づいた1歳児S組のHちゃんはお掃除や保育補助として勤めてくれているMさんに抱っこしてもらいながら「何してるの?」と話しかけ、Mさんは「お兄さんたち何してるんだろうね?」とにこやかに話していました。こんな風にいつもなら行くことのない場所で遊ぶことができることは子どもたちにとって特別感があり楽しくて仕方がなかったと思います。今日集めた氷、明日まで融けずに残っていることでしょう。
 さて、今日は2歳児クラスの保育参観が行われました。H組もT組も子どもたちはもちろん、保護者の方々も嬉しそうに過ごしてくださっている姿を見ることができましたが、年々お父さんの参加が増えていることが嬉しくて仕方がありません。
2018年02月07日(水) No.2245 (園長日記)

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