Diary

最後まで


嬉しいことに、今週、卒園児を含め大勢の方々が退職する僕のために会いに来てくれました。ハンカチやソックス、カップ、甘味、そしてお花を持ってきてくださる方もいるため、狭い拙宅はリビングだけでなく、贅沢なことにサニタリールームも花で溢れ、家族それぞれが鏡に映る自分の顔を見て「花に囲まれている遺影のように見える」と大笑いしているほどです。今日もたくさんのお花が届きましたが、その中に、16年前、僕が園長として初めて卒園証書を渡した中の3人が(一人はY先生のお嬢様)がわざわざ来てくれました。来園してくれることなど知らない僕は、クリーンセンターにゴミ処理に出かけ、その足で役場に出かけ、町長やお世話になった方々にご挨拶に出かけていたため、車で1時間以上待っていてくれたと言うではありませんか。そんなことに感動していると、正門に自転車に乗ってやってきた子どもたちが「お〜い、たけちゃ〜ん」と手を振るのです。その卒園児たちを園庭に迎え入れると、大きくなった身体を窮屈そうにして三輪車に乗ったり、丸太わたりをするなど、童心に帰ったように昔を楽しんでいました。その様子を見ていたのが、外で花見をしながら給食を食べる準備をしていた5歳児たち。三輪車に乗って築山を下ろうとする姿に「だめだよ〜!」と大きな声で嗜めるのですからどっちが年上なのか分からないほどでした。しかし、そんな5歳児たちも数年後、保育園に来た時に同じような事をするようでなりません。特にひょうきん者のめぐみ組のS君は、給食後保育室に戻り片付けを済ませると、バルコニーに登場し「お〜い、園長先生!」と呼びかけるので見上げてみると、ロボットになったつもりなのでしょう、ガムテープの芯を腕にはめて「うお〜」と叫んでいました。一方、眩しいのが苦手だという、いつも元気なめぐみ組のMちゃんは皆が給食を食べはじめても元気がなく給食を食べようとしません。そこで、ビーチパラソルがあった事を思い出し、園舎に戻り、日陰を作ってあげると、納得したのか、ようやく食べはじめたのですが、その光景はまるで大物女優かD夫人のよう!こんな風に年度末まで楽しい時間が過ぎていますが、いよいよ明日が今年度の最終日となります。どんなドラマが待っているか楽しみでなりません。

※多くの方にいただいた手紙はこれからの宝物となるかと思いますが、その中に1歳児そら組のM先生のお母様からいただいた手紙があります。M先生の事を心配しながら、僕の拙いHPの文章を毎日楽しみに読んでくださっていたという、なんとも奇特なお母様。そんなお母様の楽しみを裏切る事なく、最後まで書こうと思います。頑張らなきゃ!
2023年03月30日(木) No.3516 (園長日記)

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