Diary

冬来りなば春遠からじ


これからの季節、保育室から聞こえてくることが多くなる♪「北風小僧の寒太郎 今年も町までやってきた ヒューン ヒューン ヒュルルンルンルンルン 冬でござんす ヒュルルルルルルン」の歌詞でお馴染みの童謡“北風小僧の寒太郎”にぴったりの風が吹いた朝、「園長先生、ばってんブランコ押してね」と念を押されていた4歳児はと組のFちゃんが忘れることなく「園長まだ?」と話し掛けてきました。別に僕以外の先生でも簡単にできることと思っていしまうのですが、なぜだか僕にリクエストしてくれるのです。もちろん、昨日からの約束ですので、「OK待ってて」と返事をして優先順位の高い仕事を済ませてからリクエストに応じてあげたのですが、寒さなど微塵も感じさせることなく「わ〜い!たっのし〜!」と歓声を上げて揺られていました。すると、Fちゃんの楽しそうな様子に気付いた子どもたちが集まって来て「わたしたちも入れて}と順番待ちができました。さて、いつしか「ばってんブランコ」と名付けられたこのブランコ、おそらく全国各地のどの保育施設にもない唯一無二の遊具だと思うのですが、一緒に作った(作ってもらった)ものの、自分では乗ったことがないため、その爽快感やスリルは全くわかりません。しかし、現在小学校3年生になったH君が仙台の小学校に入学するため、就学前の健康診断で学校へ行った際「保育園で一番好きなことは何ですか?」と質問された時、間髪入れず「ばってんブランコ」と答えると当然のことながら小学校の先生は「?????」との反応になり、お母さんが慌てて“ばってんブランコ”のことを説明しなければならなかったというほど人気がある遊具なのです。冷たい北風を気にすることなく喜んで揺られる子どもたちを見ている時、近くの梅の木の枝にイラガの空の卵と小さな梅のつぼみができていることに気付きました。これから冬本番、寒さの底を迎え、雪かきをしなければならない日がやってくることをイメージトレーニングしているというのに既に木々は春の準備を始めていること、その小さなつぼみから寒さの中に春の暖かさを感じる嬉しい出来事でした。
2023年01月05日(木) No.3457 (園長日記)

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