Diary

複雑!


果たして「園長先生」と言う言葉を一日に何回聞いているのでしょう?今朝も登園してきた多くの子どもたちが「園長先生おはよう」と挨拶をしてくれましたが、それだけでなく、外掃除をしている時、職員室で事務仕事をしている時など「ねえ園長先生」と声をかけられました。昨日の朝から「ねえ園長先生、カマキリどこにいるの?」と訪ね一日中カマキリを探していた5歳児のぞみ組のH君が登園してくるなり嬉しそうに「園長先生おはよう!カマキリ持ってきたよ」と教えてくれたので「どこで見つけたの?」と尋ねると「保育園」との返事。どうやら昨日一日かけて念願のカマキリを捕まえ、餌にコオロギをあげるなどしたカマキリを入れた飼育ケースを持って登園してきました。それがいい刺激になったのか、他の5歳児の男の子たちも朝からカマキリ探しに興じ、R君はH君より大きいカマキリを捕まえ大喜び。ところが、ここからが何とも子どもらしいところなのですが、虫取カゴに入れられていたのはカマキリだけでなく、何とトンボが二匹!そうです、子どもたちはカマキリが何を食べるか知っていて餌として捕まえたトンボをカゴの中に同居させるということをしていたのです。カマキリが出てくる前まではセミやトンボが子どもたちの宝物のように扱われていたのに、それよりも価値があると判断した生き物が現れると、価値観が一転し餌になって(して)しまうのですから現金なものであり複雑な思いです。しかし、このようなことから、子どもたちは弱肉強食という言葉を知らなくとも、弱い動物が獰猛な動物の餌食になる、海の中の魚たちや虫たちの世界でもそのようなことがあることは知っているということがわかります。このところの5歳児の言動を見ていると、自分たちで楽しいと思う遊びを考え出し、先生がいなくとも夢中で遊んでいる姿があちこちで見られます。昨日はめぐみ組の男の子数人が三角コーンを等間隔に並べ、足でボールを挟んだまま飛び越えるということにチャレンジしていました。そうかと思えば今日はのぞみ組の女の子数人とH君が枝やドラム缶を使い秘密基地のようなものを作って遊んでいたり・・・。その生き生きとした姿、表情を見ていると「園長先生ちょっと見にきて」と言われると絶対に「ハイハイ」そう答えその時にしか見ることができない様子を見に行ってしまいます。
 さて、今日は東日本大震災から8年半、アメリカ同時多発テロ事件から18年を迎えます。時間が過ぎても心が癒えることなく、悲しみを抱え続け生きている方々が大勢いることでしょう。そのような方々がいることを忘れることなく、祈り続けたいものです。
2019年09月11日(水) No.2629 (園長日記)

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