Diary

本当ならば・・・。


春から畑に植えられていた夏野菜たちが今年の役目を終え始めたこともあり、子どもたちが先生たちと大きく育った苗を抜き、秋・冬に育つ野菜を植えるために手入れを始めています。本当ならば、園長が手伝うこともないのでしょうが、先生たちが固まった土を鍬やスコップで耕すのも大変かと思い耕運機を使って耕すことにしました。するとエンジン音を聞いた子どもたちが「何してるの?」と集まってくるので、怪我がないように気をつけながら何人かに手伝ってもらいました。その際、千切れたマルチシートや苗が倒れないように支柱と苗を結んでいたビニール紐が落ちていたとき「これが海に流れていくとクジラやカメや魚が間違って食べて死んじゃったりするから拾って捨ててね」と教えてあげながら作業を知っところ、4歳児あい組のKちゃんが「えっ〜?かわいそう!じゃあちゃんと拾ってあげる」と言って早速見つけた小さなマルチシートを拾って捨ててくれました。こんなことを言わずともゴミが落ちていたら拾って捨てる、おもちゃが片付けられていなかったら片付けるといったことが自然にできる子ども(大人)になれるよう模範にならなければと思います。  畑の手入れをした後、2歳児クラスの前で高圧洗浄を使い耕運機の泥を洗い落としたついでにプールが置かれていた場所も掃除したのですが、2歳児ほし組の子どもたちが作業に興味を持ってくれたらしく、給食を食べ終えた子どもたちが保育室から手を振りながら見てくれていました。夕方の保育の時には砂もなく綺麗になったその場所はいつものごとく5歳児たちの乗り物のレース場と化していました。本来、子どもはこんな風に自由に楽しく遊ぶのが自然な姿ですが、昨年3月に両親に虐待を受け亡くなった船戸結愛ちゃんが書き残した言葉が公判で読み上げられたことがニュースで伝えられました。その中に「これまでどんだけあほみたいにあそんだか あそぶのあほみたいだからもうやめるので〜」と書かれていたそうですが、本当ならば思い切り遊ぶ時期に遊ぶことすらできず命を絶たれてしまった結愛ちゃんのことを思うと言葉がありません。  
 さて、本当ならば、今日から京都で始まったOMEP(世界幼児教育・保育機構)アジア・太平洋地域大会に参加する予定でしたが、申し込みを済ませたものの、こうして保育園で仕事をしています。僕がいなくともS学院大学の先生方を中心に明日、素晴らしい発表が行われます。限られた時間内に発表するために今日は遅くまでリハーサルがなされることでしょう。遠い地から無事に発表が終わることを願い祈ります。
2019年09月05日(木) No.2625 (園長日記)

No. PASS