Diary

複雑


つい数日前、全国各地で今年度満20歳となる若者たちを激励・祝福する行事・式典「成人式」が執り行われました。テレビや新聞などのニュース報道ではあでやかな晴れ着や紋付き袴に見にまとい嬉しそうな新成人たちの姿が伝えられていました。その一方で、一部の成人が式典の最中に壇上に登ろうとして警察官や警備員ともみ合いになったり、飲酒して大騒ぎをしたり、奇抜な格好で暴れるなど「荒れる式典」が問題になっていました。日本が誇る世界に誇れる着物に身にまといながら式典を乱すのは何故なのでしょう?自分が成人した時しっかりしていたかといえば全くもって否なので立派なことを言える立場ではないのですが、彼らが目立ちたいがためにしているのならば別な方法で目立つことをすべきであり、式を乱す行為は極めて残念でなりません。そして、そんな行動をする我が子の姿見た親御さんはどのような感情を抱いているのか疑問に思ってしまいました。
 さて、そんな成人式と同じようにここ数日何かと話題になっていたのが大相撲、横綱稀勢の里関。多くの相撲ファンが休場が続いていた横綱の復活を願い・信じ応援していましたが、ついに本日引退を発表しました。「品格」と「強さ」が求められる横綱、昨日3連敗したことで、これまでの横綱の連敗記録である7連敗を更新する8連敗を喫することが引退を決意させたのだと思いますが、素人の発想でいえば、ワースト記録を更新し続けながらでも最後まで土俵に上がり、引退をするような横綱がいてもいいのではないかと思います。もちろん、国技であり、伝統を重んじるという観点からそのようなことは今後もないのでしょうが、なんとも複雑な気持ちです。相撲界には様々な伝統としきたりがあり、横綱に限らず力士たちは(番付によって違うようですが)着物やゆかたを身につけるという慣習が良しとされているそうです。若くして入門した力士の中には成人を迎えるのは数年先という若者もいますが、彼らは横綱や大関のように強くなること、また浴衣ではなく立派な着物を着られることを夢見て稽古に励んでいるのでしょう。そんな彼らは立派な着物を身につけていながら暴れる前述の新成人の姿を見てどう感じたのでしょうか?もしかすると新成人ではなく、どこか知らない星からやってきた新星人に見えたかも知れません。引退し親方となる稀勢の里関、引退に悔いはないと言いつつも複雑な思いでしょう。今後は自分の経験を生かし強い関取を育てて欲しいと思います。この頃保育園で子どもたちが相撲をとる姿は皆無と言えますが、時々園庭に土俵を書き子どもたちと相撲をとってみようと思います。
2019年01月16日(水) No.2473 (園長日記)

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