保育日記

珍客

寒いから外に出なかったわけではなく、今日は午前中から珍しくPCに向かい真面目に仕事をしていると、5歳児にしては身体の大きい男の子が二人「こんにちは～」と言って当たり前のように職員室に入ってきたのですが、誰かと思ったら5年生になったB君とO君たちでした。B君は在園当時と全く変わることなくフランクなままで「園長先生久しぶり！あのさ～、今日暇だから保育園で遊ぼうと思って来たんだけどいい？」と言うのです。あまりの突然の珍客に驚きながらも嬉しくて「いいよ！ぜひ、子どもたちと遊んであげて」と返事をすると、これまた卒園児だけあり、勝手知ったると言った感じで「で～は、先ずは中を回ってから外に行くか！」と言い残し職員室を出て二階に上っていきました。そして、程なくすると園庭で5歳児の子どもたちと一緒にサッカーをしているのです。本人たちは暇つぶしに来たつもりなのでしょうが、子どもたちは優しく遊んでくれるお兄さんたちに大喜びだったようで「サッカーのコーチより優しい！」と爆弾発言をしていた子がいたのだとか・・・。しばらくすると、子どもたちが保育室へ戻ることになったらしく、二人もまた職員室に戻って来ました。そこで、「寒かっただろうから暖かい飲み物でも飲む？」と聞くと「いいねえ！じゃあ、コーヒーにする」と5年生とは思えない返事が返ってくるので「えっ！？本当に大丈夫なの？」と聞いてみると、「うん！いつも飲んでるし」とか何とか。そんな二人に事務のOさんにコーヒーを入れてもらうと「ありがとうございます」とお礼を言い「では、先ずは香りから」と言って香りを嗅いでから「やっぱりコーヒーは美味しい」とインスタントコーヒーを味わっていました。その後は、学校での出来事や家での様子、将来の希望や夢、今日が誕生日であることなど、た～くさん聞かせてくれて本当に楽しいひと時となりました。そんな中でB君が「保育園で働くのも楽しいかも」とボソッと呟いた言葉を聞き逃さなかったのですが、敢えてそのつぶやきに触れることなく、心の奥底から「ぜひ、戻っておいで！」と思った次第です。誕生会だった4歳児H組のH君、5歳児N組のＹちゃんの他にB君にも♪Happy－birthdayを歌ってあげたのですが、照れながらも喜んでくれていたように思います。
そのほかにも、今日は西側玄関に鳥が迷い込んだらしく、その状況に混乱した様子の5歳児M組のN先生が「園長先生、すみません、あっちの玄関に鳥が入ってしまったらしく逃げられずにいます」と職員室に助けを求めに来ました。この言葉にB君が反応しないはずはなく、「えっ？どこどこ？俺も行く」と言って西側の玄関に向かう僕について来ます。するとハクセキレイは逃げられず大混乱状態。そこを素手で〝ちょい〟と捕まえるとN先生は驚くとともに「ひえっ～！」と言う悲鳴のような声をあげていました。ところが、僕が驚いたことは、夫婦なのか、親子なのか、仲間なのか知る由もありませんが、一羽のハクセキレイがまさに混乱状態になっていることを心配していたのか、ガラス越しに同じ高さでホバリングしていたことです。そんな素敵な様子に感動しつつ、捕まえたセキレイはすぐに空へ放ってあげましたが、お礼なのか仲間に無事を知らせたのか、一声鳴きながら物凄い勢いで飛んでいきました。こんなセキレイたち、寒さに負けることなく新年を迎えてほしいものです。

2018年12月27日（木） No.2465 (園長日記)

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