Diary
寂しそう!そして美味しそう!
雨が降っているなどしない限り、毎朝園庭のフェンス越しにお互いに「いってらっしゃ」をすることがルーティンになっている4歳児A組のW君とお父さん。ところが、今日はクリスマス礼拝の時には撮影をお断りしているページェントを事前にビデオで撮影することになっていたため、いつもならば荷物を片付けるとものすごい勢いでお父さんのところへ駆けていくW君がいつになってもやってきません。それでもお父さんは明らかにいつものようにフェンスのところでW君を待っている様子。そこで、「今日は直ぐにビデオ撮影があるので外には出てこないんです」とお伝えすると「あっそっかあ!それじゃあ、しかたがない」といかにも残念そうな返事が返ってくるのです。そこで、W君の代わりになろうはずはありませんが、代わりに僕がお父さんと数分間立ち話をした後「行ってらっしゃいW君にはお父さんが寂しがっていたことをお伝えしておきますから」とお約束をしたのですが、いつもと違いかなり寂しそうに車に乗り込みお仕事に出かけられました。そんなお父さんの姿を見ていて(表現が不適切かも知れませんが)W君とお父さんの関係が渋谷の駅前で飼い主の帰りを待ち続けた中堅ハチ公こと「ハチ」と飼い主との素晴らしい関係ように思えてなりませんでした。そんなお父さんの様子をW君に伝えたところ「だって、先生が『お片付け』って言ったからお外に行けなかったんだよね」と言っていました。そんな一言からもW君もいつものようにお父さんが仕事に出かける姿を見届けたかったということも感じられました。
さて、話は一転しますが、今日の給食はコーンクリームシチューとキャベツのおかか和え、お茶、そして、食パンでした。麺類に比べると提供され回数が少ないパンですが家庭ではよく食べているとあって子どもたちは大喜びで食べていましたが、より一層喜んでもらえるだろうと確信し、暖炉(薪ストーブ)でパンを焼いてあげることにしてみました。アルミホイルを持った園長がランチルームに現れ「ねえ、誰かパン焼いて食べてみない?」といういつものことながらへんてこりんなことを言い出したのですから子どもたちは「・・・・・?」といった表情。しかし、5歳児N組の子どもたちが興味を示し「えっ!?いいの?」と尋ねてくるので「いいよ!」といってパンを受け取り暖炉の上に敷いたアルミホイルの上にパンを並べて焼いてあげました。焼かなくても柔らかく美味しいパンがこんがり焼けて表面がカリカリになり更に美味しくなったことを喜ぶ子どもたちの姿に、それまでどうしようか考えていたこどもたちまでが「やっぱり焼く」と言ってパンを持ってくることになり、終いには担任の先生たちまでが「えっ!?そんなにこんがり焼けるんですか?じゃあ、やってみます」と言ってお代わり分のパンを焼き喜んで食べていました。ファンヒーターやエアコンと違い、こんなことができるのも薪ストーブの楽しさの一つ!メニューをチェックし、時々こんな風に寒い冬を楽しんで過ごしていこうと思います。
2018年12月13日(木)
No.2455
(園長日記)
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