Diary

子どもは遊びの天才


今年最強の台風21号の影響で、近畿地方を中心に記録的な高潮や記録的な暴風となり、停電が続くなど大きな被害が出ました。ニュース映像に映し出される原型をとどめないほどにひしゃげている車や風によってコントロールを失い橋に激突したタンカーの様子を見ると、この台風がいかに大きかったのか、そして、自然の猛威には人間は成す術がないことを痛感させられます。宮城県内も台風の影響で午前中くらいまで雨が降ったり風が強かったりすることもあるかと心配していましたが、そんな心配は無用だったらしく、子どもたちは朝から水たまりの残る園庭でいつものように楽しそうに遊んでいました。そんな中、4歳児A組のR君はサッカーなどで使うカラーコーンを砂場運び何やら夢中になって遊んでいます。いったい何をしているのかそ〜っと見てみると、カラーコーンのてっぺんに砂遊びに使うじょうごを差し込み、そこから昨日の雨でいい具合に湿った砂を詰め込んでいるのです。R君はどうやら砂を詰め込んでカラーコーンで型抜きをすることを思いつき実行に移していたようなのです。しかし、ただ詰めるだけではいくら湿った砂とは言え、さすがに固まらず悪戦苦闘の様子。そこで、「R君楽しそうな事考えたね!でもそのままだと崩れちゃうから、バスが止めてある方に置いてある枝(薪)探しておいで。それを使って固めてごらん」と話しかけると、近くにいたT君に向かって「じゃあT君取って来て」とお願いするのです。ところがT君は嫌がる素振りさえ見せることなくバスに向かって園庭を走り、程なくして驚くほどぴったりの長さ・太さの枝を探して戻ってきました。それからというもの、砂を詰めては枝で突き固めを繰り返し、高さ30cmほどの砂のとんがり帽子のようなものを作り上げ、ドヤ顔をしていました。その真剣さや喜ぶ姿を見て、子どもたちでも使えるサイズの本物の角スコップを貸してあげましたがスコップを使う姿もなかなかのもの。その様子はまさに「好きこそ物の上手なれ」といった感じでした。あんなに夢中になって遊んでいたのですから、次は大きなゴミバケツを購入し、底を抜いてもっと大きな作品を作れるようにしてあげたい。そんなことを思わされました。自分たちで創意工夫する子どもたちは、やはり「遊びの天才」であることは間違いありません。
2018年09月05日(水) No.2385 (園長日記)

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