Diary

経験の証


今年の保育は今日が最終日。兄姉の学校がすでに冬休みに入っている子どもたちは一足早くお休みしていることもあり、今日は人数も少なくいつもより静か〜な一日となりました。しかし、昨日同様、今朝も雪が降り少しだけだったものの雪が積もったため、子どもたちは喜んでソリを持ち出し、築山でソリ滑りをしたり、雪集めをしたり寒さを感じさせることなく遊び始めました。ところが十分な積雪ではないため、何度か滑っただけですぐに雪がなくなり、地面が顔を出してしまいます。それでもなお悪あがきをするかのように4歳児がソリ滑りを続ける様子に気づいた5歳児が二階のバルコニーから「お〜い。H組さ〜ん、雪がないところを滑るとソリが壊れるからダメだよ〜!」と大きな声で教えてくれます。そこで4歳児は渋々ソリを片付けることになるのです・・・。こんな風にルールを守らないことをしたときに子どもたち同士で声を掛け合うことができるのは、これまで自分たちがしてきた、あるいは言われてきたことを理解しているという「経験の証」であり、ソリが壊れると自分たちが遊べなくなるという心配の現れでしょう。
 また、楽しかったり、嬉しかった経験は自分で再現したくなるのか4歳児A組のS君はタイヤに雪がまとわりつきガタガタする四輪の手押しカートに砂場で使うシャベルやひしゃげたミルク缶などを複数載せてやってきたかと思ったら、無言で僕のところにミルク缶を置きどこかへ行こうとするのです。そこで、「Sちゃん、これなあに?」と尋ねると一瞬だけ振り返り「えっ?僕のこと呼んだ?僕は🎅サンタクロースです。それは🎅サンタクロースからのプレゼント」とだけ言い残し、プレゼントに見立てたおもちゃの配達に忙しそうに出かけていきました。
一方、日中に子どもたちと先生たちが休みに入る前に育てていた冬野菜の収穫と畑の手入れをしてくれたため、畑が一気にすっきしりしました。先生たちは収穫した大根を土の中で保存しようとしていたようですが「鍋奉行」ならぬ「畑奉行」のT先生からダメ出しがだされたようで埋められていた大根は掘り出され別な保存方法が検討されることになったようです。それもこれもすべて失敗などを経験して生まれてくること。改めて我が園には経験豊かな職員がいることを実感させられました。反対に僕はここ二日間降り続く雪の中、必死に雪掃きをするものの、すぐに積もってしまうこと、そうかと思えばあっという間に融けてしまうため全く無意味なこと悪あがきをしていることに気づかされ、自分で笑ってしまいました。この経験を今後に生かさなければ・・・。
何はともあれ、今年も保護者の皆様、近隣の方々など多くの方に支えていただき保育終了日を迎えることができたことを感謝いたします。数日間お休みになりますが、事故や怪我、感染症等に気を付け楽しい時間をお過ごしください。新年また元気な子どもたちに会えることを職員一同願っています。
2017年12月28日(木) No.2218 (園長日記)

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