Diary

有終の美


クリスマスイヴに行われた第62回有馬記念は演歌界の大御所、北○三○氏がオーナーのキ○サ○ブ○ッ○が引退レースで優勝し有終の美を飾りました。競馬に特別興味があるわけでないため馬券を握りしめることもなく何となくテレビでレースを観戦していましたが、終始先頭を走り一着でゴールさせた武○騎手の身体が上下することのない騎乗の美しさや手綱さばき、馬たちの躍動感や脚力に惚れ惚れしました。数年前まで大晦日の某国営放送局の恒例番組、紅○歌○戦でトリを務めることの多かった○島○郎氏にとって、今年の有馬記念は○白○合○以上に一年を締めくくる特別なものとなったことでしょう。
 さて、○タ○ン○ラ○クのように多くの方々に知られ、惜しまれながら引退することは競馬界においてもとても稀で恵まれたこと。ましてや一般人が定年になり退職する時や、お店屋さんが店じまいをする場合は騒がれることは皆無と言えます。これまで保育園に給食の食材の野菜や果物を搬入してくれていた町内の八百屋さんが明日をもって長年続けてきたお店を閉店します。大手企業が全国各地に展開・運営する大型店舗が出来ていく中で、これまで営業を続けてこられた苦労は大変なものだと思います。閉店すると聞いてからこのお店はやきいもを販売することから始まったという歴史を知りました。そこで閉店を前に4歳児A組の画伯YちゃんとR君にそれぞれ八百屋さんに売っている野菜や果物の絵を描いてもらい、画用紙の空いたスペースに5歳児N組のMちゃんとR君にメッセージを書いてもらった絵とランチルームの薪ストーブで焼いたさつまいもを届けながらこれまでお世話になったご挨拶をして伺ったところ、98歳になるというお母さんが焼きたてのさつまいもを食し「お気持ちのこもった焼き芋はとても美味しいです」と喜んで下さいました。有名な店ではなかったとしても、家族で築き上げた店を全うし店じまいをすることは「有終の美」と言えるのでしょう。春夏秋冬、暑い日も寒い日も雨の日も風の日も、今朝のように雪が降っているようなときも食材を搬入していただき、本当にありがとうございました。
2017年12月27日(水) No.2217 (園長日記)

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