Diary

考えさせられること


6434人が犠牲になった阪神淡路大震災から22年を迎えた今日、神戸などでは追悼行事が開催され、発生時刻の午前5時46分には犠牲者のために黙祷がささげられましたが、全国各地でも祈りがささげられたことでしょう。21年という時間が過ぎ、22年を迎えてもあの日のことについて何も整理できず、心の傷が癒えるどころか、益々悲しみや辛さを覚える方々が大勢いると聞きます。そしてその傷が完全に癒えることはないのかも知れません。それは、東日本大地震で被災された方々も同じなのだと思います。だからこそ、あの日のことを知るものが震災の日の出来事や被災者を忘れることなく伝え続けなければならないのでしょう。先生たちの中にも阪神淡路大震災を知らない若い先生が増えているのですから。
 さて、今日は仙南2市7町の保育所(園)・認定こども園の所(園)長研修会があり、講師に独立行政法人国立病院機構仙台医療センター小児科の田澤雄作先生をお迎えし、「メディアにむしばまれる子どもたち」というテーマでお話をしていただきました。田澤先生はずっと以前からテレビゲームなどメディアが子どもに与える害を伝え続けてくださっているのですが、メディア(電子メディア、映像メディア)とはテレビ、ビデオ、テレビゲーム、携帯用ゲーム、インターネット、携帯電話、スマートフォンを意味していて、このメディア漬けになった子どもたちは、実体験の機会を奪われ、年齢不相応な「幼いままの心」を抱えて育つことになり、それが小学校の学級崩壊、いじめや不登校の問題を引き起こし「大人になれない」問題を抱えた子どもや、ひきこもり、ニートといった社会力のない青年や大人につながると警鐘を鳴らしていました。そのような子ども(大人)にならないように第一光の子保育園では子どもたちの主体性や実体験を大切に保育をしています。しかし、保育園でそのようなことを大切にして保育していたとしても家庭で正反対な過ごし方をしていては子どもたちはメディアによってむしばまれていくことになるとおっしゃっていました。もし、お子さんが長時間テレビやビデオ、ゲームに夢中になっているのであれば、前述のような子ども(大人)にならないためにも、今日からメディアの時間を少し減らしてみること、そして、田澤先生の著書を読んでみることをお勧めします。なぜならメディアが子どもに与える影響の大きさや怖さを知ることができるのですから。
2017年01月17日(火) No.1980 (園長日記)

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