Diary

所変われば品変わる!?


「へそ大根」ってご存知ですか?最近テレビなどで取り上げられることもあり知名度が上がったようですが、宮城県丸森町筆甫(ひっぽ)地区に伝わる保存食だそうです。作り方はとても単純で、輪切りにした大根の皮を剥き、茹でて真ん中に串を通し風通しのよいところに干すだけ。それが寒気にさらされることで凍ったり溶けたりを繰り返し甘〜い干し大根になるのだそうです。それをお煮付けなどにして食べるそうなのですが、煮汁をたっぷり含んだ大根の甘みと食感は格別なのだとか・・・。なんと、そのへそ大根を今日、3歳児2クラスの子どもたちが先生たちと一緒に作っていました。材料である大根は園庭の畑で育てたものというのですが、保育園の畑で育てたとは思えないほど立派なもの。しかし、前述のように凍ったり溶けたりすることを繰り返し出来上がったときには驚くほど小さくなることでしょう。ちなみにこの「へそ大根」T組のE先生の育ったF県では「ばばへそ」と言うそうで、幼い時からおばあちゃんがそう言っていたようです。その名の由来は乾燥した状態が、しわくちゃばあちゃんのおへそみたいだからだというのですがへそ大根もばばへそも中央にへそのような穴があるということが共通点!いずれにしても「へ〜そ〜」と感心しながら面白い名前に笑ってしまいます。
 さて、話は一転しますが、年明けすぐのこと、2歳児H組のA先生が仕事を終え退勤する時間になっているにも拘わらす、ランチルームの絵本コーナーで本を整理しているようなので「早く帰れそうなんだから帰ろうよ!」と声をかけたのですが「はい、でもちょっと絵本を探したくて・・・」という返事が返ってきました。どうやら何事にも真面目なA先生は子どもたちに読んであげるのに相応しい絵本を探しながら棚の整理をしていたようなのです。そこで「この季節だから『12支のはじまり』とかどう?僕持ってるから持ってきてあげる!」と話し、その後「もし、よければ給料をもらったら、毎月絵本を一冊購入するといいよ。そうすると一年に12冊の財産ができるよ」なんて最もらしい持論を伝えたのです。そして、ちょっと時間が過ぎてしまいましたが約束通り、今日「12支のはじまり」を持参し、子どもたちがお昼寝に着く前にH組に行き僕が読んであげました(へそ大根を作っていた3歳児の子どもたちにも読んであげました)。園長になってもたまにそんな時間を作ってもらえると嬉しいもので、延長保育ならぬ、園長保育ができたと自己満足してます。先生たちには迷惑なことで事故満足!?と思っているのかも知れませんが・・・。そうそう、全国的に12支の由来でねこはネズミに騙されたことで13番目になったとされていますが、F県ではねこ自ら参加を拒み“悪い仲間”のきつねとたぬきを誘って野原でおけさ踊りをしていたという話もあるようです。それにしても、ねこときつねとたぬきは悪仲間だったというだけで興味が湧いてきます。さて、今度はどんな本を読んであげようかな?そう考えているだけで楽しくなります。
2017年01月11日(水) No.1976 (園長日記)

No. PASS