Diary

素敵な朝


子どもたちの登園時間は、保護者の方々にとって出勤時間と重なることもあり、一分一秒を争う、慌ただしい時間となります。そのため、あちこちから「早くして!」「遅くなる」「なにやってるの!」「だから○×♯※って言ったでしょう(-"-)」という悲鳴のような声が聞こえてくることがあります。理想を言えば、保護者の方が出勤までの時間に余裕を作り、子どもを笑顔で送り出し、子どもたちがそんな笑顔に「いってらっしゃい」と手を振って応えることができれば、仕事に行く保護者の皆さんにも笑顔が生まれ、一日仕事に打ち込む意欲が湧いてくると思うのです・・・。しかし、現実は、車から降りたがらなかったり、保育室まで行ったものの愚図って泣かれてしまったりで、前述のような忙しい朝の繰り返しとなり、笑顔どころか、笑うことすらできず、イライラして仕事に向かわざるを得なくなるのだと思います。
 ところが、今朝、とても素敵な登園風景を目撃したのです。それは、いつものように園庭で放射線量の測定をしている時でした。車を降りた1歳児U組のT君をお母さんが向い合せに抱っこし見つめ合いながら玄関に向かって歩いていたのですが、その時、U君がお母さんにkissをしたかと思ったら、今度はお母さんがU君にkissを返すのです。すると、今度はまたしてもU君がお母さんにkissをという風にkissを何度も繰り返しをしているのです。しかも僕が「おはようございます」とあいさつをしたことにも気が付かずにです。しかし、朝から素敵な親子関係を目の当たりにして黙っていることが出来ず、T君を保育室へ送り、出勤するお母さんに改めて「おはようございます」とあいさつをすると「おはようございます」というお返事が返ってきました。そこで、さっき素敵な姿を拝見してました」とお声掛けしたところ「・・・・?」といった表情だったので。「先ほどkissしながら歩いていらっしゃいましたよね!そんな姿を見て、素敵だなあと思ったんです」と説明すると少し照れた様子ながらも「ありがとうございます」というお返事を返してくださった後、車に乗り込み出勤されました。きっとT君もお母さんも今日一日を気持ちよくスタートし、満ち足りた一日を過ごすことができたことでしょう。そして、降園(帰宅)後も家族みんなでkissを繰り返し、眠りに付くことと思いますが、この朝の素敵な出来事で僕も満ち足りた気持ちで一日を過ごすことが出来ました!(^^)!
2015年08月28日(金) No.1629 (園長日記)

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