Diary

耳も胃も痛くなる・・・


今日から二日間、山形県天童市にてキリスト教保育連盟東北部会の夏期保育者セミナーが開催されます。講師は東京家政大学ナースリールーム主任であり、東京家政大学非常勤講師の“井桁容子”先生! 今現在も子どもたちと関わり、様々な本をお書きになり、各地で講演をなさっておられる先生の「成功の反対は失敗ですか?」とか食育ガイドラインには「おいしく」「楽しく」食べられることが書かれているのに保育現場では、子どもの気持ちを優先せず、食べ物が喉を通過させること、そして「汚さず」「きれいに」「早く」という思いが優先されていないか?ということが投げかけられ、多くの参加者が自分たちの保育を思い浮かべ“どきっ”とさせられました。
 また、躾(しつけ)とは単に行儀作法を習得させることではなく、“他者への思いやりや配慮のため”というのが本当の意味はであるのに、親(大人・保育者)のためになってしまい、「“しつけ”ではなく、“おしつけ”になっていないか?」そして、「きょうし(教師・保育者)が子どもたちを思うがままに指導する調教師になっていませんか?」という何とも耳も胃も痛くなるようなお話を伺いました。しかし、子どもたちの育ちを考えるとき、しっかりとした保育がなされなければいけないのは当然のことであり、耳や胃が痛くなるようではしっかりとした保育がなされていないということになります。
ある企業の社長さんが「言われたことしかできない(しない)」、「わからないことを聞かない」「失敗を恐れて何もしない」という使い物にならない現代の新入社員を嘆いていたとおっしゃっていましたが、そのような大人を生み出さないようにするのは、まぎれもなく、前述のように、おしつけや調教師になってしまっている乳幼児期に子どもたちと関わる大人の責任であることを再認識させられました。さて、この研修に一緒に参加したY先生とE先生がどのような感想を持ち、今後の保育にどう生かしてくれるか期待したいと思います。もちろん、自分も含めてですが・・・。
2015年08月03日(月) No.1610 (園長日記)

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