保育日記

\680-

見た目がパイナップルに似ているので、「海のパイナップル」と呼ばれるホヤ、『左党』の中には、これからの季節たまらない“酒の肴”の一つという方も多いかも知れません。そんなホヤが東日本大震災後、三陸の沿岸部で収穫できなくなってしまい、ここ数年お目に掛かることがなかったのですが、今朝の地方紙によれば、宮城県産の養殖ホヤが、東日本大震災後初めて南三陸町で水揚げされたと書かれていました。一方、趣味とまではいかないものの、料理をするための食材を買い求めるために、時々帰宅前に立ち寄る仙台駅の地下にある魚屋を覗いてみると、青森県産の天然ホヤ1個に、何と\680-という価格が付けられているのです。それこそ、3年前であれば駅前朝市に行けば、カゴに幾つも盛られたホヤが数百円という安価で売っていたのですから、この価格を見れば沿岸地域はまだまだ震災からの復興は始まったばかりであるということが分かるのではないでしょうか。
　ところで、普段電車通勤しているのでガソリン価格を気にすることはほとんどありませんが、最近のレギュラーガソリンは1㍑/\145-程度なのだとか。ということはホヤ1個分の\680-あれば約4.6㍑のガソリンが給油できることになります。そして最近では低燃費の車が次々と開発され、某メーカーの軽自動車に至っては1㍑/33㎞も走るというのですから、4.6㍑あれば約152㎞も走れることになるわけです。車の燃費を含め様々な技術向上がなされ地球に優しい生活が出来るようになりましたが、自分たちの住んでいる地球のことさえ正確なことは分からないのが正直な話しであり、宇宙の謎は解明に至っていないどころか、つい先日、宇宙形成の謎解明に前進を与える可能性がある「暗黒物質」の痕跡発見というニュースが伝えられたばかりなのです。
　それなのに、近隣の国ではよからぬことを画策していたり、命を脅かす病気が流行しそうな気配があったり…。そんな国では\680-あれば数日暮らすことが出来る人々がいるのも事実です。ホヤ1個、レギュラーガソリン約4.6㍑分である\680-が数日分の生活費と同じだとは色々考えさせられます。幸せって一体何なのだろうか？そして、贅沢や不平不満、好き嫌いなど言ってはいけないのだと…。

2013年04月16日（火） No.986 (園長日記)

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