Diary

小さなお客様!?


今日のお迎えの際、正門を入ってすぐの雪の山の所に長さも太さも様々な丸太が置いてあるのにお気付きになった方も多いかと思いますが、あの丸太は4歳児H組のB君、1歳児U組のYちゃんのお父様が暖炉の薪に使って欲しいということで、わざわざダンプカーで運んできて下さったものなのです。B君は朝からお父さんが木を運んできてくれることを心待ちにしていて、お母さんの車を降りた途端「えんちょうせんせい!きょうパパが、ほいくえんにきはこんでくるって!」と興奮状態。朝の身支度を終え、担任のH先生と園庭で遊び始めたものの、今日に限ってはH先生たちと遊ぶことよりも、パパがダンプカーに丸太を載せてやって来ることの方が楽しみで仕方がないらしく、園庭側の職員室の扉を開け「えんちょうせんせい、パパいつくんの(来るの)?!そとさみいし(寒いし)、パパ来るまで、おれ、ここにいっから(ここに居るから)、ダンプ来たら教えて」と何とも威勢のいい江戸の下町の職人などの間で使われた「べらんめえ口調」のような話し方で職員室に入ってきました。
 そんな話し方に付き合い、ぎこちない江戸言葉で話すとB君は「なんだか、えんちょうせんせいはオレのパパよりおもしれーなあ」と喜んでいるのです。調子にのった僕はC先生に「お客さんにお茶でも入れてくんねかい?」とお願いし、お茶の代わりに湯飲みに水を入れてもらうと、すっかりその気になったB君は、やおら着ていたジャンパーを脱ぎ、「てぶくろきたねく(汚く)なった」と言いながら濡れた手袋を取ると、先生達が座る椅子に貫禄たっぷりに(深々と)腰掛け、美味しそうに水をすすりながら「えんちょうせんせい、パパおせえ(遅い)けど、なんじ(何時)にくっかなあ(来るかなあ)?HせんせいはBがここにいてもおこんねえ(怒らない)から」とすっかり上機嫌。しかし、B君の願いは叶わず、職員室と別れを告げることとなり、子どもたちがいつものように給食を食べ終え、お昼寝をしている時にB君が待ちに待った待望のパパがやってきて下さいました。パパとしてもB君達に働く姿を見せたかったようで「もう、お昼寝してしまってますか?」(ノ_・。)と残念そう。すると、「では、まだ切った木あるんで明日の午前中もう一回来ます(*゚▽゚)ノ」と言って颯爽とダンプを走らせお帰りになりました。今後僕にはこの丸太を薪にするための作業が待ち受けていますが、子どもたち・保育園のために木を丁度良い長さに切ってまで運んで下さったB君のお父さんに感謝し、楽しみながら薪作りをしたいと思います。

おまけ:べらんめえ(江戸言葉)の一例です。お使いになることはないと思いますが…。無い→ねぇ、お前→おめぇ、太い→ふてぇ 寒い→さみい、悪い→わりぃ 
2013年01月24日(木) No.918 (園長日記)

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