Diary

いつもと違う


昨日、東京で行われたキリスト教保育連盟の理事会・評議員会に出席してきました。震災後初めて乗った新幹線の車窓から見える高い山にはまだ雪は残っているものの、里には緑が萌え出て、まさに新緑の春を迎えたことを実感させられました。また、宮城県内はもとより、福島県などでも震災で大きな被害を受けなかったと思われる田圃では田植えが済んでいたり、今まさに盛んに代掻きが行われ田植えの準備が進められたりしている様子が見えました。しかし、まだまだ地震や余震の影響が残っているらしく大宮・上野・東京しか停車しない新幹線もスピードを抑えて走る区間があるらしく、いつもより到着に時間が掛かりました。
 さて、東京に到着して少々疑問に思ったことや感じたことがあります。それは、普段、出勤する際に乗車している東北本線でさえ節電のために車内灯が消される事が多い中、中央線ではいつも通り明かりが灯されていたこと。そして、東京・新宿・高田馬場などの人の多さ賑やかさは全く変わっていなかった事です。網の目のように張り巡らされた地下鉄や電車や高速度道路。線路脇にまで林立しているビル群。そんな東京で巨大地震が起きたなら、さぞ大変な事になる事だろう。そのためにも首都機能の分散なども本当に考えなければならないと改めて思わされました。理事会・評議員会でも東日本大震災で被災された方々や施設のために皆さんが真剣に何か出来ないか、どうすればいいかを考えて下さっていること、何もできないでいる事へのもどかしさをひしひしと感じました。会議を終え仙台に戻る際も各駅停車でない新幹線に乗りたかったのですが、指定席が取れず、結局、東京8時発の各駅停車の新幹線に乗ることに…。そのお陰で混雑する事のない車内で読書に集中することができたものの仙台到着は10:30過ぎ。夜間、新幹線に乗り仙台付近に来たとき、仙台に帰ってきたと思わせてくれるテレビ塔の明かりも節電のために灯っていない。ネオンも当然のように自粛され別な町ような仙台の雰囲気。でも、いつもと違う雰囲気、これこそが地震の影響・事実なのでしょう。まだまだ収束という先が見えない原発事故。まだまだ続く行方不明者の捜索や瓦礫の撤去。復興には多くの時間、労力、そして財源が必要でしょう。でも、子どもたちと一緒にいるとそんな現実をほんの一時だけでも忘れさせてもらえます。やはり子どもの力って素晴らしい!これだけはいつまで経っても同じなのでしょう。
2011年05月10日(火) No.384 (園長日記)

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