Diary

SDGs


ほとんどの保育施設では安全性や耐久性を考え保育業者から固定遊具を買い求め設置してもらいますが、ご存知の通り、自作した園庭の木製遊具は錆びることはないものの経年により腐食してしまいます。しかし、遊具だった木が薪ストーブの燃料となり身体も園舎内も暖めてくれて、役目を終えることになります。もちろん、保育業者が設置するような金造製の遊具も役目を終えた後、リサイクルされ、別な物へと変わっているかと思いますが、それこそが、SDGsに繋がっているのだと確信します。今日も、遊具としての役目を終えた丸太を薪にすべくチェーンソーで玉切りしていたのですが、2歳児ほし組・つき組の子どもたちがチェーンソーのけたたましい音に誘われたのか、担任の先生たちと一緒にフェンスのところへ並び、僕の作業を見守ってくれていました。そして、玉切りした木を斧で割り出来上がった薪を乾かすために玄関前に運んだのですが、人気を感じた玄関上の窓にふと目を向けると、3歳児ひつじ組のNちゃんが一人、外を向いてベンチに座り真剣に絵本を読んで(見て)いるではありませんか。また、4歳児あい組のN先生が子どもたちと園庭の柿の木に実っていた実を収穫し干し柿作りをしていましたが、そんな姿を見ると自分の心が穏やかになるものです。 
 一方、昨日はせっかくの休日の朝、地震を知らせるのとは違う耳慣れないアラートに目を覚ました方も多かったのではないでしょうか?海を隔ててすぐの国からこのところ何度となく発射されるロケットにウンザリさせられます。これも何らかの意図があるのでしょうが、我々では止める術などなく、アラートが鳴っても避難する方法も場所もなく、ただ不安を抱えるだけの方々が殆どでしょう。真剣に絵本を読んでいたり、干し柿作りに夢中になる子どもたちのところにロケットが落ちることを考えた時、安全に逃げる方法も隠れる場所も確保することが困難なのは言うまでもありません。同じ地球人として互いの違いを認め合い、みんなが仲良く過ごすことができるようになることを願うものです。また、数日前、仙台に本店を置く地方銀行に男が押し入り、「爆弾を持っている。金を出せ」と窓口の行員を脅すという映画のような事件が発生しました。なぜ、そのような行動に出てしまったのか知る由もありませんが、ロシアがウクライナに侵攻して以来、世界情勢が一変して食料も光熱費も値上がりし、コロナ禍で仕事もなく年末を迎えることに不安や困難を抱えていたのかも知れません。SDGs(持続可能な開発目標)の掲げる17の目標のうち、貧困、不平等・格差、気候変動による影響など、世界のさまざまな問題を根本的に解決し、すべての人たちにとってより良い世界が訪れるよう祈り、できることを考え取り組んでいかなければならないことを思わされます。
2022年11月04日(金) No.3417 (園長日記)

No. PASS