Diary

ねえちょっと


いつものことですが、子どもたちは何か困ったことや面白いことがあると「ねえ、園長先生ちょっと来て」とか「〇〇してちょうだい」と話し掛けてきます。今朝も送迎用の道路と歩道のきわに伸びている草の刈り取り作業をしている僕のところに5歳児めぐみ組のYちゃんがやってきたかと思ったら「園長先生、何してるの?あっちにトンボが止まっているから捕まえて」と呼びに来るのです。そこで「誰か近くに先生たちいなかった?その先生にお願いしてみて」と返事をしたのですが「でも、園長先生の方が虫を捕まえるの上手だもん」と言って聞かないのです。そこで、トンボが止まっているところまでYちゃんに案内されて行ってみると、どう考えても手が届くことがない園舎西側の丸窓の横に一匹のトンボが止まっているのです。それでも子どもたちはそのトンボが気になって仕方がないらしく「梯子持ってきたらいいじゃん」「砂投げたらどう?」ととんでもないお願いをしてくるのです。そこで、梯子を持って来ても虫取り網がないこと、砂を投げると逃げて行ってしまうことなどを説明したのですが、それでも諦めきれなかったようでトンボ探しが始まりました。すると、意外や意外、桜の枝やフェンスなどあちこちに止まっているのです。しかし、全てが虫取り網などの道具がなければ捕まえられない高いところに止まっているため、子どもたちは下から眺めるしかできず、自由気ままに飛んだり止まったりを繰り返すトンボを追いかけ回していました。ヤゴから孵ったばかりのトンボたち、失敗を繰り返し捕まえるのが上達する大勢の狩人たちから必死に逃げ回る日がやってくることでしょう。
さて、よほどのことがないと殆ど行くことがない旧園舎。先週、梅狩りをするというので、借りてきた園芸用の脚立を返しに行ったのですが、その際、正門前の花壇から道路まで伸びていたアイビーを刈り取り、落ちていた空き缶やゴミを拾ってきました。毎週日曜日には教会で礼拝が守られているので防犯面でも安心なのですが念のため見回りした帰ってきました。その際、久しぶりに壁に書かれている動物たちの絵を見ました。実はこの絵を描いたのは、大河原幼児園時代の卒園児で海外でも活動(活躍)している、ペイントローラー1本で絵を描くペイントアーティスト「さとうたけしさん(旧園舎時代一度だけお会いしたことがあります)」の作品なのだそうです。今では誰の目にも触れられることがなくなりましたが描かれてる壁が風雨や直射日光が当たらないこともあり、幸いなことに色が褪せていないのです。何年先になるか分かりませんが、園舎を取り壊すような時が来たら、さとうさんに絵を描いた当時のことをお聞きしたいものです。
2022年06月27日(月) No.3331 (園長日記)

No. PASS