Diary

聞き耳ずきん


貧乏だけれど正直ものでよく働くおじいさんが動物の命を救ったお礼としてもらうものや、善い行いをした見返りにもらうなど、各地によってさまざまな言い伝えがある「聞き耳ずきん」という昔話があります。この「聞き耳ずきん」をかぶると鳥や動物たちの声が聞こえるという不思議な力があり、その頭巾の力を借りて人助けをしたおじいさんが沢山のご褒美をもらい幸せに暮らすというストーリーを多くの方がご存知でしょう。園庭にも日々様々な鳥がやって来て鳴いているので、聞き耳ずきんがあればどんなことを話しているかわかって楽しいのかも知れません。ところが、昨日の朝のNHKのニュースによると、京都大学の先生がシジュウカラという鳥は鳴き声によって会話をしているということを突き止めたというのです。園庭には梅やケヤキなど三箇所に巣箱を括り付けてあるのですが、昨年、その巣箱の一つが一組のシジュウカラ夫婦のお眼鏡に叶ったようで、親鳥たちが忙しそうに巣箱を出入りする様子が見られたと思っていたら数羽のひな鳥たちが巣立っていきました。きっと、その間も親鳥たちは様々な会話をしていたということなのだと思いますが、先生は、聞き耳ずきんを使わずしてシジュウカラが「仲間を集めるため」「鷹などの鳥を警戒する鳴き方」など複数の鳴き方をきちんと使い分け、それらを組み合わせて話していることを明らかにしたというのですから驚きです。昨年と同じように今年度も親鳥たちに巣箱を気に入ってもらい子育てをしてもらえることを期待します。ただ、4月、一つの巣箱にアオダイショウが入っていたことがあるので、その巣箱は敬遠されるかも知れませんが・・・。
 さて、子どもたちに随分もぎ取られたとはいえ、今年も梅の木にはたくさんの梅が実っています。明日か明後日5歳児がその梅を収穫してくれるとのことですが、梅だけでなく、ビワも少しずつ色づき始め、ザクロも次々に花を咲かせ、その隣の柿の木にも沢山の実が付き、プールの前のぶどう(ナイアガラ)も小さな実(房)を付け、未満児の園庭のフェンス際にはブルーベリーの実が大きくなり、栗の木にも沢山の花が咲き、独特な香りを漂わせています。そんな全ての果物が鳥や子どもたちに食べられることなく収穫時期までどれくらい残っていることやら・・・。
2022年06月22日(水) No.3328 (園長日記)

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