Diary

素材はいっぱい!


昨日、5歳児めぐみ組をバスに乗せ村田町の味噌屋さんに花を届けに行ったのに引き続き、今日は5歳児のぞみ組の子どもたちをバスに乗せ大河原警察署に花を届けに行ってきました。例年であれば保育園主導で讃美歌を歌い、お花やカードをお渡しするのですが、今回は警察署側でも「アサガオの種を蒔く」という計画を立ててくださり、大勢の署員が子どもたちの到着を待っていてくださいました。今日の訪問に向けて事前に担当の署員が園を訪ねてくださり簡単な打ち合わせをしましたが、夏に向けて種蒔きをするだろうと思っていたのですが、実際に子どもたちがプランターに種を蒔く時に、その趣旨が平成28に交通事故で亡くなった当時7歳の男の子に起因することで特別な種であることを知りました。花の日礼拝を通し、神さまの恵みを伝えることがを目的に行った我々が反対に「悲しい交通事故のこと」や「交通安全の大切さを」改めて教えられて帰ってくることになりました。
 話は一転しますが、本当は今日の給食のメニューは「冷静うーめん」の予定でした。しかし、一日気温が上がらず涼しくなるということから給食室(栄養士のY先生)が機転を利かせ、朝の段階で「温かいうーめんにメニューを変更します」と判断してくれたお陰でホッと(Hot)することができました。同じ食材でも臨機応変に対応し給食を提供することでができることを証明してくれたことになります。給食に限らず日々の保育の中にも連絡帳や掲示板で保護者の方々へ何をどうお伝えしようか思い悩むほど素材は山ほどあります。給食のメニューで言えばシェフ(調理担当者)保育であれば保育者が、園長は、今朝の新聞やニュースで伝えている「こども家庭庁」のことなども大切な素材、テーマであるのはいうまでもありません。その素材・出来事のをどう調理し、どう伝えるか腕が問われる(試される)ということでしょう。
 さて、今日も長くなりましたが、名画「ローマの休日」でも有名な石の彫刻「真実の口」は、嘘偽りの心がある人がその口に手を入れると「手を食べられてしまう」とか「手が抜けなくなってしまう」という伝説があり、世界中からの観光客が訪れるローマの観光名所だそうです。そんな「真実の口」の力を借りて、園庭に仲間入りしたポストの投函口から様々なものを入れることがないように「ポストの口に手を入れると手を噛まれるよ」と話しながら、僕が手を入れ「痛った〜い!何かに噛まれた」と演技をすると、健気な多くの子どもたちが本当に噛まれたと信じて言葉を発することなく「・・・(*_*)」5歳児でも真顔になるのです。ところが、中には真実かどうか恐る恐る(何度となく)手を入れてみたり、手でなく枝やスコップを差し入れ確かめる賢い子どもたちが現れるのですから驚くやら可笑しいやら。そんな様子を見ていて「真実の口」が本当に嘘偽りの心を持つ人物が手を入れると噛まれたり抜けなくなったりするのであれば、子どもたちに「ポストの口に手を入れると手を噛まれるよ」と嘘を言っている僕は確実に手が噛まれたり抜けなくなってしまうということになります。そう考えると、子どもたちの内発的動機(試してみたい・何だろう)という心の内から湧き上がる気持ちをストップさせることにならないよう、物理的に手や物を入れられないように加工して「ポストの口に手を入れると手を噛まれるよ」なんて嘘を伝えないようにしなければと思わされました。
2022年06月15日(水) No.3321 (園長日記)

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