Diary

昨日の続き


何を思いついたのか、3歳児ひつじ組の子どもたちが0・1歳児の保育園前の築山の上に園庭のあちこちから見つけてきた角材や切り株などを運び何か楽しそうなことを始めました。一体何をしているのか気になり、主立って遊んでいるM君に「ねえ、何してるの?」と尋ねてみると「えっ?家作ってんだ」と言うのです。しかしながら、どこからどう見ても家には見えず、キャンプで焚火を始める準備をしているみたい!それでも、楽しそうに遊んでいるので「怪我しないように素敵な家を作ってね。出来上がったら入れてもらうから」と声をかけその場を離れました。ところが、この家作り昨日だけでは完結しておらず、今日も数名が集まり作業を始めているではありませんか。しかも、どこから見つけてきたのか昨日なかったしっかりとした材料を運んできて進化しているのです。そこで、更に立派な?家にしてあげたく夢中で作業をしているこどもたちに「お〜い!Mく〜ん、Yくーん、Nく〜ん。ここに良いものあるから取りにこない?!」と声を掛けて角材があることを知らせてみました。すると、一旦作業の手を休めて走ってきて、手分けして運び始めました。但しその中の一本だけは大人でも重く感じるような重量があるため「N先生に手伝ってもらうといいよ」と話すと担任のN先生に助っ人をお願いしに走り、何とか建設現場まで運ぶことができました。そんな材料で立てた家は大人からすれば骨組みにもなっていない未完成なものにしか見えないでしょうが、本人たちは満足そうな表情でした。そして、感心したことは、完成した家をばらし(解体し)使った材料を他のクラスの子どもたちの邪魔にならないところに片付けていたことです。ということは、来週も家作りが続くということでしょう。子どもはこのように「遊び・遊ぶ」ことを通して様々なことを学んでいきます。子どもの「遊び」とは、やってみたい→挑戦する→失敗する→悔しがる→考える→再挑戦する→失敗する(手応えを掴む)→再考する→再々チャレンジする→…の先に成功が生まれ、満足する。そして、達成したら次の遊びに変化するのくりかえしです。
 保育を学んだ方であれば当然ご存知でしょうが、遊びとは「自発性(自分からすること)」「自己完結性(満足するまですること)」「自己報酬性(「楽しい」という感覚など自分に報酬を与えること)」の3つに集約されると言われています。その意味からもひつじ組の子どもたちが現在進行形で「遊んでいる」=「学んでいる」ことに他なりません!なんて素敵なことでしょう。来週どんな展開になるか楽しみにしようと思います。
2022年02月04日(金) No.3236 (園長日記)

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