Diary

寂しい


「おはようございま〜す」今朝玄関前の傘立てのところで何やらしている保育補助・調理補助をしてくださっているYさんにそう挨拶すると「おはようございます。今、Iちゃんがここでカブトムシ見つけておうちに持って帰るというのですが、Iちゃんもお母さんも捕まえられなかっったので〜」という返事が返ってきました。そうです、YさんはIちゃんのためにカブトムシを捕まえてくれていたのです。そんなYさんと玄関の自動ドアを開けようとした時、扉のアルミの枠にカブトムシよりも珍しい「ナナフシ」が止まっているのに気づきました。木に止まっていれば驚くほど見事に枝に擬態して見つけること(見つかること)が難しいのですが黒い枠に止まっているので最も簡単に見つけ捕まえることが出来ました。Yさんも「うわ〜!気付かなかった。珍しいですね」と驚いていましたが、僕はYさんがナナフシを知っていたことにびっくり!そして何を隠そう僕自身3年前にM学院女子大学の「森の子ども園」で見たのが最後で保育園で見つけたのは今日が初めてだったこともあり子ども以上に嬉しくて興奮し、見たことがないであろう子どもたちに見せてあげたく、ダンゴムシを飼育しているケースに逃げられないように入れ、午後のおやつの時間に子どもたちに見せてあげました。すると枝の様に見えるのに勢いよく動く妙な虫に「怖〜い」とか「嫌〜!」と逃げ出しそうになる子どもたちもいましたが、多くの子どもたちが初めて見るナナフシに興奮していました。午前中、あった日差しもお昼頃には雲が広がりエアコンが必要ないほど気温が下がり始めました。園庭で鳴いていたアブラゼミもヒグラシにその座を譲って生涯を終え、そのアブラゼミをアリたちが分解し秋や冬に向けて忙しそうに巣に運ぶ様子、ウマオイなど秋の虫の鳴き声が聞こえてくるようになると夏が駆け足で過ぎ去って秋が近づいている事を痛感し寂しさを感じます。  さて、鬱蒼とするぐらい育ったトマト畑のトマト、赤く美味しそうに実った実を収穫したくても大人はどう頑張っても入っていくことが出来ず、子どもでも入っていくことを躊躇してしまいそうな中をトマト好きののぞみ組のRちゃんは服にトマトの匂いが着くことなど全く気にする様子も臆することもなく幹を掻き分けて潜り込み、狙いを定めた実を取ってきてくれます。そんな様子・姿からめぐみ組のM先生がRちゃんに「トマトの妖精」という素敵なニックネームをつけてくれましたそうですが、夕方の気温や明日からの天気を見るとトマトの妖精が活躍する(できる)のもそろそろお終いのように思います。暑かった夏が過ぎ去ると湿度がない気持ちのいい季節を迎えるのに何故だか寂しさを感じてしまいます。
2021年08月11日(水) No.3113 (園長日記)

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