Diary

戻ってきて


カラスやネコやヘビに卵や雛を食べられないように人通りの多く人目のつきやすい民家や商店の軒先などに巣を作ることから、お客の出入りが多い家=繁栄している家=「商売繁盛」の象徴として、また害虫を食べて農作物を守ってくれる益鳥として大切にされ、毎年戻ってきてくれることを楽しみにしている方も多いツバメ。園庭から見下ろせるところにある田んぼの上や園庭上空を飛ぶ姿が見られるため、いずれ保育園にも巣作りが始まるだろうと思っていましたが、来月園舎建築から9年を迎えるにもかかわらず、一度もそんな気配がありません。一方、園庭の木に設置している三つの巣箱の内、一つの巣箱にシジュウカラが卵を産み孵ったヒナに餌を運んでいることを昨日の夕方、園庭整備に使う丸太を運んで来てくださったYさんが気付き伝えて下さいました。そこで、早速今朝確認してみることにしたのですが、親鳥と思われる鳥が警戒しているようで枝に止まって鳴いているので巣箱の中を覗くと子育てを邪魔することになり、育児放棄なんてことになりかねません。そこで、少し離れたところで様子を見ていると先程まで枝に止まって鳴いていた鳥が確かに巣箱に入っていくではありませんか。毎日過ごしている我々が誰も気づかないのに、Yさんはダンプから丸太を下ろす僅かな時間だけで気付くのですからビックリ!以前、巣箱で子育てする様子が見られないことを意味するように「始終空(シジュウカラ)」なんて揶揄するようなことを書いたことがありますが、これまでも気づかない間に子育てがなされていたのかもしれません。シジュウカラが毎年同じところで子育てをすることはないと思いますが、いずれ巣立つ小鳥たちが時々園庭に遊びに戻ってきてくれることを期待します。
 さて、「戻ってきて」といえば、昨年から保育士としてお勤めしてくださってきたT先生が来月生まれてくるお孫さんのお世話などのため今月末で退職することになります。そんなT先生に感謝を表すためT先生に内緒にして皆で園庭に集まりお花などをお渡しし、みんなで讃美歌を歌って「サプライズお別れ会!?」を行いました。フラッシュモブとまではいかないものの突然の出来事に驚きを隠せず感極まって涙していたT先生、「大変な時はお手伝いに来ますから」とおっしゃってくださっていますので、また戻って来てくれることを祈りながらしばしお別れしたいと思います。反対に、出産、子育てのため退職したK先生が6ヶ月の赤ちゃんを連れて顔を見せにきてくれましたが、「また戻ってきたい(働きたい)」と言ってくれるではありませんか!何とも嬉しい言葉に、その時がくることを楽しみにしたいと思います。
長くなりましたが、今日もとても天気が良く過ごしやすい一日となりました。ほし組のS先生がN君M君と一緒に園庭の畑のところに座り込み楽しそうに笑っているのでどうしたのかと思ったら、N君が出てきたありが怖くて驚く姿が可笑しくて笑っていたとか。地べたに座ることを厭わず子どもたちと同じ目線で過ごしてくれている先生たちに感謝です。また、先日、ひつじの毛刈りで刈り取られた羊毛は汚れを落とすため犬用シャンプーが入れられたベビーバスに漬けられ、綺麗になったあと脱水されバルコニーで干されています。今後これが教材となって形を変えていくことになりますがどのように使われるか楽しみです。桜が咲く前に完成した花見櫓、以前は近隣の道路からもよく見えましたが、今日、道路から改めて見てみると、桜の木の葉が茂り、一気に見え隠れするようになっていたのですが、それが何とも素敵に見えて仕方がありませんでした。
2021年05月14日(金) No.3053 (園長日記)

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