Diary

自己完結


9年前の6月、園舎が出来上がったものの何もなかった園庭に子どもたちが遊べるところを作ってあげようと最初に作ったのが砂場、その後、建築の際に出た廃材と薪ストーブ用の薪にするために頂いた丸太で作った名前のついていない遊具と言えない木製の構造物(遊具)。これまで転落して大怪我をする子どもたちもなく、外遊びが始まると誰かしらが必ず遊んでくれていましたが、経年劣化が進んでいること、そして、白石市の小学校で痛ましい事故が起きたこともあり、子どもたちが怪我をすることがないように解体処分しました。先日も書きましたが、少ない道具を使い、一人で作ったこともあり解体するとなると寂しい感情が湧いてくるかと思っていましたが、2階の床として張っていた合板を剥がしてみると思っていた以上に腐食が進んでいたこともあり、寂しいという感情が湧くこともはなく、事故が起きる前に解体することができてよかったとの思いと、次はどんなものを作ってあげようか?そんなことを思い浮かべながら作業をしました。そんなことを考えながら解体作業をする様子を見にきた多くの子どもたちが「ねえ、園長先生何すると?」「どうして壊しちゃうの?」と聞いてくるので「古くなっちゃったから、壊して新しいお家作ってあげようかと思って!」と返事をすると「いいね!」「今度も2階建てにして」「いつ作るの?」と残念がる様子もなく、それどころか、新たな何かができることを楽しみにしてくれているようでした。実はそんな子どもたち以上に僕の方が次の建物作りをイメージし楽しみで仕方ないのです。何はともあれ自分で作った建物を自分で解体処分することができて納得することができました。ちなみに、子どもたちが飛んだり跳ねたりするのを支えてくれた丸太はその役目を終え、チェーンソーで切られ今度は薪ストーブで燃やされ子どもたちに暖を与えてくれることになります。自分たちが遊んでいた遊具が今度は薪となって使われ、しかもSDG’sの観点からも理にかなったカーボンニュートラルな燃料!今後も子どもたちが喜んで遊んでくれる地球に優しい遊具を作りたいと思います。ちなみに、T先生からロケットストーブを作りたいとリクエストがあったのでペール缶を2缶いただきました。やりたいことがいっぱいあるのですが、完成はいつになることやら・・・。そうそう、建物の解体の際、最後の柱は5歳児の子どもたちに手伝ってもらい倒したのですが、その足元に🍀四つ葉のクローバーがあるのをM先生と子どもたちが見つけ大喜びしていました。四葉のクローバーがボロボロになった建物の下にあったこと、そして解体した時に見つたことの不思議、四葉のクローバーが解体処分は賢明な判断だったことを教えてくれていたように思えてなりませんでした。
2021年04月30日(金) No.3046 (園長日記)

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