Diary

園庭は子どもの園


1840年、フレーベルがドイツで世界で初めてのKindergarten(子どもの庭)幼稚園を作った時、幼稚園の教育内容は、遊びや作業を中心にすべきものと考え、そのために遊具を考案し、花壇や菜園や果樹園からなる庭を必ず設置すべきであるとしました。そのような園庭で多くの自然(植物や動物)に触れながら遊ぶことで、知識や観察力を養うこと、草花を育てたり動物を飼育することで、自然をいつくしみ、自然に対する不思議や生命の誕生や成長など様々なことを学んでいくとしました。そんなフレーベルの思い描いた園庭にはまではまだまだ届きませんが、保育園の園庭でも日々子どもたちが自然に触れて遊んでいます。今日も5歳児のぞみ組のHちゃんが「園長先生、虫がいるからちょっときて!」というのです。その慌てた様子から、まゆみの木にまた毛虫が出たのだろうと思ったのですが、「こっちこっち」と導かれたのはまゆみの木とは全く違ったところ。そこではY君とR君が廃タイヤで作られた遊具の中を覗きながらHちゃんを待っていました。現場に着くや否やHちゃんもタイヤを覗き込み「ほら見て」と言ったかと思ったら「あれ?どこだ?」と慌てた様子。そこでタイヤを動かして虫を探し易くしてあげたところ、「いた!ほらこれこれ」と指を指すところを見ると砂と同化し直ぐには見つけられないほど小さないも虫が・・・。絶対に刺したり噛みついたりすることのないそんな小さな虫なのに3人は触ることができず枝などででつついているのです。そこで潰れないように指でつまんでよく見えるところへ置いてあげると夢中になって虫の動きを観察していました。また、3歳児てんし組のYちゃんはどこで見つけてきたのか、「園長先生見て」と大切そうに握ったカエルを見せてくれました。どちらの出来事も子どもたちにとって嬉しく大切なことですが、大人になるとこんなことは興味がなくなり、大勢の方が虫を触ることすらできなくなってしまいます。できることなら子どものまま大人になって欲しいものです。
2021年04月22日(木) No.3041 (園長日記)

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