Diary

思いや気持ちを伝えること


今朝、いつもの時間、仙台駅始発のいつもの電車、いつもの車両に乗り出発時間を待っていると一目で外国人と分かる若い男性が片言の日本語で「これは・・・・?」と尋ねてきました。小さな声だったので何と言ったのか聞き取れなかったので思わず「えっ?」と聞き返すと「これは、『たてこし』に行きますか?」と聞いていることが分かりました。この館腰駅の近くにはコンビニエンスストアの惣菜を作る工場があり、そこに務めていると思われる多くの外国人労働者が電車を利用していますが、彼は今日が初めての出勤だったのかも知れません。どこの国の方で、どれくらい日本で生活しているのか、なぜ日本にやって来たのかは分かりませんが、僕の経験上、自分の思いや聞きたいことをその国の言葉で伝えるのはとても大変なことです。館腰駅に着いたとき「ここですよ!」と伝えてあげようと思っていたので、彼が座った後ろのシートを見たのですが、車内アナウンスをしっかり聞いていたようで既に席を立ちドアの方へ向かって歩いていました。自分から話しかけ、車内アナウンスに耳を傾けるなどしてあっという間に日本語を身につけることでしょう。
 さて、話しは一転しますが、今朝5歳児のぞみ組のKちゃんが凄い勢いでランチルームから僕のところへ走って来たと思ったら「はい!園長先生あげる」と手紙を渡してくれました。いつの間に覚えたのか色鉛筆で書かれた色鮮やかなひらがなと似顔絵が描かれたメッセージを伝えてくれました。少しずつ卒園を意識するようになってきているのかも知れません。同じ、めぐみのNちゃんは降園する時、ほぼ毎日、職員室の僕のところへやってきて、ある複数のルーティンをしてから「さようなら」の挨拶をして帰って行きます。そんなNちゃんが数日前「あと何回これできるかなあ?」とつぶやきました。そこで「じゃあ、あと何回シールを貼るか数えてきて」と宿題を出してみました。それから数日、さようならをしに来た時に「何回だった?」と聞くと「あっ!忘れた」との返事が返ってきていたのですが、今日の帰りにやって来た時「さっき数えたらあと52回だった」との報告がありました。「それしかなくなったのかあ」と思いながら、「もうそれだけになったのですね」とお母さんとも話したのですが、数え方が怪しいとのことだったので、職員室のドアのところで一緒に数え直したところ、土曜日を除くと残り51日でした。水色のランドセルが届いたと喜んでいたNちゃんですが、ランドセルが届いた嬉しさ以上に保育園とさようならをするのは寂しいのでしょう。
2021年01月15日(金) No.2969 (園長日記)

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