Diary
Win-Win
例年ならば5歳児が泥だらけになりながらHさんの田んぼでさせてもらっていた田植え、今年はコロナウイルス の影響もあり、子どもたちの代わりに先生たちが田植えをしてから数ヶ月、中々梅雨が明けず育ちが心配でしたが、その後の猛(酷)暑のお陰か順調に生育したようで、今日「稲刈り」の日を迎えました。Hさんが、機械で刈り取ってもらうお願いをしていることもあり、今日雨が降れば中止となり、「田植え」だけでなく「稲刈り」もできなくなってしまうところでしたが、数日間、田んぼがぬかるんでしまうような雨が降ることもなく予定通り行うことができました。普段の生活の中で「鎌」を使うことなどない子どもたちでも、Hさん始め、田植えや稲刈りの大ベテランである「田んぼの先生方」に鎌の持ち方や鎌の動かし方の手ほどきを受けるとあっという間にコツを掴み、怪我することなく上手に刈り取ることができるようになりました。そんなこともあり、先生たちが春に植えたところだけでなく、結構な範囲を刈り取りました。これまでであれば、乾燥した秋風が吹き、涼しさを感じながらの稲刈りなのですが、今年は驚くことに時折セミの鳴き声が響く湿度の高い暑さの中で長袖での作業だったためみんな汗だくでした。それでも、子どもたちも田んぼの先生のおじいちゃん達も楽しそう(嬉しそう)な笑顔に満ち溢れていました。田植えも稲刈りも回を重ねるごとに様々な気づきがあるようで、今日も稲刈りが終わり、感謝のご挨拶をした時、Hさんから「来年もお手伝いしたもらいたいけど、来年は小学生だから、来年田植え(稲刈り)する後輩に「来年は『案山子(かかし)』を作ってって伝えておいてね」というお願い・提案までいただきました。ということは、当然来年も途切れることなく、園の恒例行事として計画してもいいというお墨付きをいただいたも同然!本当にありがたいことです。また、これまでも「田植え」「味噌作り」「稲刈り」など様々な行事を取材し、地域のニュースとして伝えてくださるTV局の方も、今年はコロナウイルス の影響で学校や乳幼児施設の多くで行事の見直しや中止となっていることもあり、今日の「稲刈り」は明るい話題だったことでしょう。今日刈り取った稲は乾燥し精米後。届けてくださるとのことですので、届いたら、園庭でかまどと羽釜を使いご飯を炊いて、田んぼの先生をご招待し新米を味わいたいと思います。そして、つくづく思うこと、それは地域の方々、特に様々な経験を重ねてこられたおじいちゃんおばあちゃんから教えていただくことがたくさんあるということです。子ども達が準備を整え田んぼに来るまでの間、田んぼでも下準備をしていたのですが竹竿を10本ずつ束ねる手伝いをしていたとき、僕の結び方が余りにも酷かったのでしょう、Mさんが「園長先生、こう結ぶと緩みにくいんだよ」と見本を見せて下さいました。子ども達と地域の年配者、保育園と報道機関との関係全てが今後もWin-Winの関係であることを願います。
2020年09月18日(金)
No.2889
(園長日記)
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