Diary

ありがとう。でもちがうんだよ!


外遊びをしていた2歳児ほし組のR君、園庭で遊具の修理作業をするため丸太の山積みの中からちょうど良さそうな太さの丸太を探しに行こうとしている僕のところへやって来て「パパ、どこに行くの?」と話しかけてくるのです。「パパかなあ!?」と聞き返すのですが、今度は「パパ、何するの?」と聞いて来ます。そこで、笑いながら嬉しそうに(一生懸命に)、しかも何度も「パパ」と話し掛けてくれるR君に対し「ちがうよ」と否定するのではなく「あのね、木を切っておもちゃを直そうと思って・・・。」と返事をかえすと、納得したのか「ふ〜ん」といってまた遊び始めます。ところが、しばらくエンジンを掛けていなかったからか、チェーンソーの調子が悪くエンジンがかからなかったこともあり、仮の修理にとどめ、最後まで残っていた柿の木の下のトマト畑の片付けをすることにしました」すると、近くの二階建ての家で遊んでいたR君がまたしても「パパ、大丈夫?」と話し掛けてくれるではありませんか。そこで担任のN先生に「今日、ずっと『パパ』って呼ばれるんだよね!」と話をすると、N先生は「私たち(担任)3人はみんな『ママ』って呼ばれてます」と大笑いしていました。どうやらR君にとって男の人は「パパ」女の人は「ママ」という括りなのでしょうが、送迎の保護者が大勢いる時、または本当のパパの前で「パパ」と言われたらどうしよう?そんなことを考えて笑ってしまいました。そして、この話を給食を食べながら主任のY先生に話したところ「『おじいちゃん』って呼ばれなくてよかったですね」との返しが・・・。ここでも大笑いになったのは言うまでもありません。
 このほかにも子どもたちが勘違いしていること、それは、時々「ねえ、園長先生、『園長先生』って保育園で一番偉いんでしょう?」と聞かれる時があります。管理者・責任者として考えれば、そのような立場となるのでしょうが、自分では「偉い」なんて思ったことは全くありません。それどころか同じようん質問をされたときには「鏡もちの上に載せてある、ダイダイのようなもので、なければ格好悪いかもしれませんが、無くても何とかなるような存在です」と答えるようにしています。別に例えるならば、ラーメンやそばのネギ、寿司のわさびやガリのような存在。なければ物足りないけれど、なければないで何とかなる。そして、一番肝心なのは、嫌いな人が結構いる!そんな存在なのでしょう。そうそう、保護者の方には「園長先生は何でもできるんですね?!」と声をかけられることがありますが、何でもできるのではなく、出来ることをしている(しかも自分の好きなことを自分勝手に)と言うのが本当のところです。
 さて、今年もメドウセイジが花を咲かせるようになり、それに気づいて子どもたちが蜜を味わうために集まってくるようになりました。そして、初めての子どもたちに味わい方を伝える先輩園児たちの微笑ましい姿が見られます。柱上り同様、先輩たちから伝えられる園の伝統になったようです。
2020年09月03日(木) No.2877 (園長日記)

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