Diary

夏の終わり


昨日の朝、落ち葉の掃き掃除をしている時、園庭に車が出入りできるゲート(フェンス)に不思議な形の「まゆ」のようなものが付いているのを見つけました。あまり見たことがない形をしてるので蛾のまゆではないように思ったこと、また、壊してしまうのは可哀想なので、そのままにしておきました。そして、今朝落ち葉の掃き掃除をしている時、昨日そのままにしておいたまゆの上に別な塊ができていることに気づきました。その時点でその新たな塊が何か想像できたものの、想像していたものかどうか間近で確認してみました。すると案の定、塊のように見えたそれは、生まれたての蜘蛛の赤ちゃんたちの集まりであることがわかりました。その赤ちゃんたち、フェンスがちょっと動いただけで一気に動き出し、塊がバラバラになり始めました。この様子は虫嫌いでない僕でも少々ザワザワしてしまう映像だったのですから、虫嫌いな方々が見たら悲鳴を上げたことでしょう。明日の朝、どうなっているか見てみようと思っていますが、きっと多くの蜘蛛たちが巣立っていなくなっていることでしょう。地味でマイナーですが、とても面白い生態を持ち、蚊や蛾を捕食してくれるような益虫であるにも関わらず、その容姿から嫌われることの多い蜘蛛、ぜひ子どもたちにも興味を持ってもらいたいものです。
 さて、9月になり、玄関前の掲示板のディスプレイは4歳児あい組の子どもたちが作ってくれた秋を象徴するトンボへ変わりました。これから実りの秋となり、新米が収穫される頃、亘理町荒浜では新米と阿武隈川で穫れた秋鮭を使って作られる名物の「はらこ飯」の季節を迎えます。6年前、東日本大震災による被災地域の高齢者と、子どもたちとのふれあいを通して孤食、生活不活発予防、高齢者の役割や生きがいを創出するために復興庁と日本栄養士会・宮城県栄養士会のサポートを受け、亘理町荒浜地区の方々をお招きし「ほっこり・ふれあい食事プロジェクト」を開催しました。できれば継続して開催できることを願いながらも実現しないまま今に至っています。あの日お見えになってくださり、子どもたちと交流してくださったおばあちゃんたちが元気でいてくださっていること、そして、はらこ飯を作ることはできなくとも、いつかまた、保育園にお招きし、焼き芋を食べたりしながら交流することを実現したいものです。
 最後に、毎日同じようなことを書いていますが、今日も濡れた落ち葉の掃き掃除をしたのですが、その際重宝するのが壊れにくい現代の箒ではなく、日本ならではの道具「竹箒」です。濡れてアスファルトにピッタリと張り付いてなかなか取れない落ち葉が竹箒だといとも簡単に剥がれるのですから先人の知恵を再確認させられびっくりします。
2020年09月02日(水) No.2876 (園長日記)

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