Diary

続く


昨日の夕方、3歳児てんし組のH君が降園する時、職員室の入り口からモジモジしながら僕の方を見ています。その様子・表情から間違いなく何か聞きたいことか言いたいことがあることが伝わってきたので席を立ちH君とお母さんのところまで行って「どうしたの?」と聞いてみました。するとカブトムシを捕まえるため、保育園の木に「バナナトラップ」を取り付けたいと言うのです。どうやらお家の近くの公園にも仕掛けたけれど捕まえられないため木がたくさんなる虫がやって来そうな保育園に仕掛ければ捕まえられると考えたと言うのです。そんな素敵な思い・気づきを大切にしないはずはなく「いいよ。持っておいで!でもスズメバチがやってきたりすることもあるから気をつけなければならないけどN先生にも言っておくから明日仕掛けたら?!」と返事をしました。すると、今日、いつものカバンの他に、約束した手作りのバナナトラップを持って嬉しそうに登園してきました。そのトラップを朝の集まりでN先生やクラスのみんなにも見せながら、自分の思いを伝えたのでしょう。今日の外遊びは玄関前の栗の木にトラップを仕掛けることから始まりました。子どもたちはトラップだけでなく、栗の木の下にたくさん落ちている黄緑色でまだトゲが痛くない小さないがぐりを拾い集めることにも夢中になり目を輝かせていました。H君の願い通りバナナの匂いに誘われた虫たちが捕まえられまで、もうしばらく暑い日が続きますように・・・。
 さて、5歳児のぞみ組のK君、先週のお休みで石巻のおじいちゃん・おばあちゃんの所へ出かけた際、海岸で拾ったという貝殻を持ってきてくれました。その貝殻を見た途端、K君はお泊まり保育の時にテーマとなった絵本「ノ◯ネ◯ぐんだんと海の果ての怪物」の中に出てくる虹色に光る貝がらが結びつき、担任のS先生だけでなく僕の分まで拾ってきてくれたのだと思いました。それだけあの「お泊まり保育」が思い出となりK君の記憶(心)の中に残っていて今でもあの日が続いていてくれているのかと思うと嬉しくなります。もし時間と道具と何より技術があればK君からのプレゼントの貝殻を使って素敵なアクセサリーを作ってあげたいのですが、貝殻が金属のような輝きを放つという自然の不思議さに驚かされるとともに、生まれ育った家の玄関のたたきに螺鈿(らでん)真珠のように光る貝が練りこまれていたことを思い出させてもらいました。
 そうそう、暑い日が続き、砂場の日除けように植えてある巨峰が少しづつ色づき始め、プールの近くのブドウ棚のナイアガラも美味しそうに育っています。このまま天気が続き美味しいブドウに育ってくれることを期待します。
2020年08月19日(水) No.2866 (園長日記)

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