Diary

元気が出る!


いつもの年ならGWを前に誰もがウキウキする時期なのに、今年は連日伝えられる暗いニュースのお陰で塞ぎがちな気分になってしまいます。そんな中、演出家の宮本亜門氏が、「声の持つ力を結集して(新型コロナウイルスと闘う人たち、医療従事者、不安を抱え未来を案じる人たちに)少しでも多くの人に生きる希望を感じてもらいたい」と「上を向いてプロジェクト」をたちあげ、その第1弾として、坂本九さんの名曲「上を向いて歩こう」から着想を得た3本の動画と応援メッセージを集めた動画をYouTubeにアップしました。思えば、阪神・淡路大震災の時には「幸せ運べるように」、東日本大震災の時には「明日という日が」など歌が被災者を力づけましたが、コロナウイルス感染症は日本だけでなく地球規模の深刻な出来事。その意味からも「SUKIYAKI」として世界中に知られる「上を向いて歩こう」によって世界中の方々が励まされることでしょう。二日前のNHKの夜のニュースでこの曲を伝えていたキャスターが感極まり言葉を詰まらせました。常に冷静なイメージのプロのアナウンサーが涙する姿に驚くとともに歌の力とコロナウイルスの怖さを再認識させられました。その姿に触発されたからではありませんが、僕も園庭を泳ぐ鯉のぼりを嬉しそうに見上げる子どもたちのように風に吹かれる柳の木やケヤキを眺め、緑が萌え出てきていることに喜びを感じました。また、夕方、町内の民間保育所の施設長の話し合いを終え保育園に戻ったとき、玄関上の窓を見上げると、3歳児たちが楽しそうに遊んでいる姿が見えました。塞ぎがちになりそうな時こそ、上を向くことで喜びを見つけられることに気づかされました。
 さて、緊急事態宣言により、保育園でも登園自粛・家庭保育のご協力をお願いしたことで、在園児の約半数の子どもたちがお休みしてくれています。今日も荷物を取りに来てくださる保護者の方がいらっしゃいました。5歳児めぐみ組のYちゃんのお母さんも荷物を取りに来てくると言うことで電話を入れてくださいました。たまたまその電話に「はい、第一光の子保育園です」と僕がでたのですが「めぐみ組のTです。」とお名前をお知らせ下さった後、明るい声で「園長先生、電話でも元気なんですね!!!」と笑っているのです。「そうですか?それ以外取り柄がないので・・・」と話すと、ようやく荷物を取りに来るという肝心なことを伝えて下さり、その後「これで、午後も元気に仕事ができそうです」とおっしゃってくださいました。自分では意識していないものの、Yちゃんのお母さんは僕はいつも元気だと思って下さっているということがわかりました。でもそれは、サーモスタットが壊れたコタツのヒーターのようなものなのかもしれませんね。それでも、Yちゃんのお母さんを元気にできたのですから喜ぶことにします。
2020年04月23日(木) No.2790 (園長日記)

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