Diary

Who are you ?


人間の目には3つの点が集まった図形を人の顔と見るように「シミュラクラ現象」という脳の働きがプログラムされているそうです。そのためなのでしょう、子どもたちは落ち葉や小石を拾っては「これ◯◯の顔に見える!」などと言いながら遊んでいることがありますが、今朝放射線量の計測をしているとき、ふと近くにある園庭の遊具として立ててある丸太を見たとき、虫に喰われて出来た丸い穴と節が動物の顔に見え、それが何か話しかけているように見えて仕方がありませんでした。意識して探せば園庭にも園舎内にもたくさんの顔を見つけられると思いますが、既に子どもたちは様々なところにある顔に気付いて過ごしているのかも知れません。
 さて、今日は4歳児はと組と2歳児ほし組の子どもたち(先生たち)の以前からのリクエストに応え大河原公園(白石川河川敷)まで白鳥を見に行きました。これで今月3度目でしたが、北帰行が始まっているのか行く度に白鳥たちの数が減ってしまい、今日は白鳥が8羽、そしてカモとカモメたちもわずかといった数だけ。ところが子どもたちが持って来てくれた餌は鳥たちの数に反比例するほど大量!そのパンを今回も大喜びして次々に投げ入れるのですが、たった8羽の白鳥とカモとカモメ、おこぼれを頂戴するためにやってくるカラスだけでは食べきれるはずはありません。満腹になると川岸へと移動してしまい、子どもたちがいくら餌を投げ込んでも近づいてもくれません。すると、A君・T君、S君、K君など多くの子どもたちが我慢の限界になったのか、持参したパン(人間も食べられる新しいパン) を食べ始めるではありませんか!A君に至っては如何にパンを食べたのか、いつもと違い給食に時間がかかっていたそうです。ところで、鳥が大の苦手なはと組のM先生は今日の白鳥見学の予定が決まってからというもの気が気ではなく、今朝バスに乗り込み出発する時の姿は帽子を目深に被り、マスクをして普段描けていない眼鏡をかけ手袋までするなど完全防備。そのため「いったい誰?」という感じで、どう見ても変装している怪しい人に見え、職務質面されるか、電車で同じ車両に乗っていたら隣の席に座るのをためらってしまいそうなのです。その上、河川敷に到着した途端、飛んできたカモメに悲鳴を挙げ子どもたちの影に隠れるのですから、見ている僕たちは可笑しくて仕方がありません。もちろん川岸まで降り餌をあげる時も上空をカモメが飛ぶたび悲鳴を上げ、子どもたちの写真を撮る時も屈みながらでした。M先生にとっては、きっと苦痛以外にない1時間だったことでしょう。
 長くなりましたが、日本国内はもちろん世界各国で新型コロナウィルスの感染拡大に伴い様々な方針が実施されています。保育所には厚労省から卒園式や入園式等についてはかけがえのない行事であり、現時点では自粛要請を行うものではありませんが、感染が発生している地域では市町村において実施方法の変更や延期などを含め対応を検討していく旨の連絡が届いていました。そこで、保護者の中にいらしゃる学校関係者の方々に学校での対応・判断をお聞きしたところ「今のところ特別なことは決まっていない」とのお返事を伺っていたのですが、政府は夕方に全国の小中学校、高校に臨時休校を要請することを表明しました。その一方で保育所は共働き世帯が多く利用しているため要請対象外とすることを明らかにしました。幼い子どもたちを預かっていることを考えると、保育所こそ子どもたちの命を守ることを最優先にすべきだと思うととても複雑ではありますが、そう決まったのであれば、うがい手洗いの励行、アルコールでの消毒、職員も検温するなどして感染拡大を抑えるように努め、できれば東日本大震災が発生した2011年の時の卒園式のように短縮等がないように祈りたいと思います。
2020年02月27日(木) No.2748 (園長日記)

No. PASS