Diary

特別なこと!


新しい年を迎えたと思ったら早くも1月も中旬、季節は真冬のはずですが、子どもたちが楽しみにしている雪は降る様子はなく、県内のスキー場も限られた所、そして限られたゲレンデだけしか滑走できないとニュースで伝えていました。しかし、今朝は気温が下がったらしく、保育園の園庭は昨日降った雨が水溜りやドラム缶の上でカチカチに凍り付き、その氷を見つけた4歳児あい組の子どもたちは冷たさなど気にする様子もなくごっこ遊びの格好の材料として集め、T君は「これ、ミ◯キーみたい!」大喜びしていました。この雪の少なさは北海道でも同様のようですが、今日仙南2市7町の所・園長研修が行われた際にご一緒した七ヶ宿の先生が「この時期いつもなら結構な積雪がある七ヶ宿にも雪がないんです」と驚いていました。クリスマスマーケット、クリスマス親子礼拝の際、保護者の方々が献げて下さった献金の一部を献さげした丸森の園長先生方に「本当に有難うございました」と献金のお礼をいただきました。現在の様子を伺うと仮設住宅などで生活することを強いられている子どもたちが大勢いること、家など全てを失ってしまった保護者の方々の心のキズは癒えていない事、そして、片付けが終わっていない地域がまだまだたくさんあることを教えて頂きました。そう考えると、被災した丸森町や角田市の方々にとっては雪が少なく暖かい冬は有り難いことなのかも知れません。
 さて、今朝出勤すると、僕のテーブルの上に金ヶ瀬小校学校からのお便りが届いていました。封筒の中には今月の学校だよりが入っていたのですが、校長先生がクリスマスプレゼントやお年玉を貰えることは当たり前ではなく、クリスマスプレゼントもお年玉も貰えない子どもがいることを書かれていました。このお便りを読み、先月のクリスマスの日の朝、「園長先生、みんなのところには昨日サンタさんがプレゼント持ってきてくれたけど、◯◯のお家には来なかったんだけど、どうしてかなあ?」と質問されたのに、その質問にしっかりとした返事を返すことすらできず、クリスマスプレゼントとサンタクロースの存在をどうすべきか考えさせられたことを思い出しました。明日は阪神淡路大震災から25年を迎えます。あの地震が報じられた日も、東日本大震災が発生した時も「当たり前の日(こと)が当たり前ではないこと」を思い知らされました。当たり前と思っている日常が実は特別なことであることを感謝すること、そして、自分が当たり前と思っていることが当たり前でないことがあることを肝に銘じたいと思いました。
 長くなりましたが、今日帰宅する電車での出来事です。乗り込んだ車両の4人掛けのボックスシートに既に2人の男性が座っていました。一見日本人のように見えるのですが、折りたたんだ時刻表を一生懸命見ている様子から違う国の方であることがわかりました。疲れているのか1人は目を閉じ眠っていて2人が会話を交わすこともありません。すると仙台まであと3駅となった頃、僕の隣に座っていた1人が肘で優しく僕のことをつつき、白石ー仙台間のチケット見せ仙台の文字を指差すので、「仙台はまだですか?」と尋ねていることがわかったので、あと三駅先であることを教えてあげると安心したのか眠っていたお友達と会話を始めました。その言葉から中国の方とわかったので、仙台駅に到着する間近にスマートフォンを使い「仙台到着です」と中国語を見せてあげると、それまでの表情とは違い笑顔が見られました。あいにく中国語はできないので片言の英語で観光で来たのか、何日間日本にいるのか尋ねると、何とか通じたものの英語での返事は難しかったらしく、今度は彼らがスマホを使い中国を日本語に変換し「ありがとうございました。私たちは学生を連れてきました」「私は先生です」という画面を見せてくれました。電車を降りる際「再见 」と知っている中国語で挨拶をすると笑顔で「再见 」と返事が返ってきました。その間たった5〜6分程度でしたが、心が伝わった気がします。最近仙台の街中に中国人とわかる観光客が増えていることを感じていましたが、2人の先生たちが学生たちと素晴らしい日本を楽しんで欲しいと思いました。今年はオリンピック・パラリンピックもあるため沢山のインバウンド(外国人旅行者)が日本にやってくることでしょう。今日の経験から、いざとなった時、スマホが見方になってくれることを知ることができました。
2020年01月16日(木) No.2717 (園長日記)

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