Diary

柳の下のどじょう


「柳の下のどじょう」とは、一度柳の木の下でどじょうを捕まえたからといって、いつも柳の木の下にどじょうがいるとは限らない。一度うまくいったからといって、同じやり方で何度もうまくいくとは限らない、たまたま幸運なことがあったからといって、いつも同じようにそれを得られるわけではないという意味で使われることわざです。ところが、保育園ではそのことわざは通用しないことが起きました。昨日の夕方のことです。4歳児あい組のK君が芋掘りを終えた園庭のサツマイモ畑を掘ってみると、K君の拳と同じくらいのサツマイモを掘り当てたのです。これにK君は驚きながらも大喜びで「ねえ園長先生見て!K、畑でおいも見つけた!」と興奮気味。そんなK君に「じゃあ、袋あげるからお家に持って帰っていいよ!」と声をかけビニール袋に掘ったおいもを入れてあげました。このK君の奇跡的な出来事に他の子どもたちが触発されたようで、「園長先生、スコップ貸して!」と言って朝から畑を掘り起こす子どもたちの姿が見られ、それが夕方、暗くなる頃も続き、今日も複数のさつまいもが掘り出されました。もちろん、八百屋さんやスーパーで売られているような立派なおいもではありませんが、子どもたちにとって宝物以外にありません。今朝K君のお母さんに「昨日のおいもどうなさいましたか?」とお聞きしたところ、「食べましたよ!おいしかったです」という返事が返ってきました。子どもの拳程度の大きさのさつまいもをみんなで分けて食べたとすると、口に入ったのは当然ほんのわずかだったはず。それでもおいしいと感じたというのであれば、今年のおいもは本当に美味しいのかも知れませんね。一方、3歳児の子どもたちは、そんな芋掘りをする子どもたちのことなど全く気にすることなく、園庭中央の太い丸太の穴に虫が出入りしているのを見つけたようで「園長先生ちょっと来て!ここに虫が入っていったから捕まえて」というのです。もし子どもたちが言うように虫が入っていったとしても、ひつじ組のA君が小枝で穴をつついているのですから捕まえるどころか、命が絶えていることは間違いありません。それでも穴から虫が出てくることを期待し必死に穴を見つめ、夢中で小枝で穴をつつき続ける子どもたちの目は輝いていました。
 さて、今週一週間かけて、収穫感謝礼拝で集まった野菜や果物を近所の方々やお世話になっているところに届けに出かけました。今日、僕は5歳児のぞみ組の子どもたちをバスに乗せ、春に味噌づくりを指導してくださった、村田町のS味噌屋さんに出掛けてきました。その際、現在2階の倉庫で熟成中の味噌を見てもらうようにN先生が仕込んだ味噌を一つだけ持って行ったのですが、順調に育っているとお墨付きをいただきほっとしました。この調子で3月の卒園式まで更に熟成することを楽しみにしたいと思います。
2019年11月08日(金) No.2671 (園長日記)

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