Diary

「Bye Bye 」


お昼寝が終わりおやつの時間となる3時頃、結構な雨が降る中、園庭から突然子どもたちの賑やかな声が聞こえてきます。まさか!?と思いながらも園庭を見てみました。すると4歳児あい組のS先生と子どもたちが帽子を被ることもレインコートを着ることもなく、園庭を走って何処かへ行こうとしているのです。週案には「避難訓練」の予定はなかったけど・・・。と思いながら職員室からバルコニーへ出て「ねえ、どうしたの?」と聞いてみました。すると「◯◁?◇♯♭するの!」という返事が返ってきます。はっきり聞き取れなかったので「えっ?どうするって?」と聞き直すと、これまで保育室で飼育していたカタツムリの「キャンディーちゃん」を逃してあげるために外に出てきたということがわかりました。こんな素敵な機会を見逃す訳にはいかないので、僕もその様子を見るため職員室を飛び出しました。ペロペロキャンディーのような渦巻きだったということで「キャンディー」と名付けられたカタツムリ、これまでの狭い飼育ケースから、天敵はいたとしてもこれまでとは比較にならないほどの広さと食べきれないほどの草、素敵な仲間との出会いがあるであろう自然に放たれました。多くの子どもたちがこれまで一緒に生活してきたキャンディーちゃんとの別れを惜しみ「バイバ〜イ!またね」とか「元気でね」と別れのあいさつをしていましたが、普段ならばおやつの準備のため保育室かランチルームにいる時間、しかも雨が降る中、外にいられることが嬉しいのかみんな大喜び。特にR君は興奮した様でキャンディーちゃんそっちのけでぐるぐる走っていました。
 さて、このたった10分程度のキャンディーちゃんとの別れのセレモニーで感じたこと、それは、キャンディーちゃんが飼育ケースの蓋から草の上に移動した時に「Bye Bye 」とか「やったあ〜!」、雨が強まってきた時「帽子かぶってくればよかったね」とか「レインコート着てくればよかった」という声は聞かれましたが、それ以上に多く聞かれたのか「やばい」という言葉だったということです。困った時だけでなく良いことでも「やばい」と表現する子どもたちが違った言葉で感情を表現できるように関わっていきたいものです。
そうそう、子どもたちが僕のために毎日のように集めてくれたダンゴムシたち、休みに入ってしっかりとお世話ができず死んでしまうのはかわいそうと判断しキャンディーちゃんより先に自然に返してあげました。広い自然に返り喜んでいてくれると良いのですが・・・。
2019年08月20日(火) No.2617 (園長日記)

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