保育日記

プール開きを前に

来週19日に予定されている「プール開き」を前に、昨年度プールを片付けてから数か月の間、子どもたちが三輪車やペダルカーのレース場として使っていた園庭唯一のフラットなコンクリートのプール置き場の砂が綺麗に掃除され、園舎北側に片付けられていたプールが4歳児クラスの担任や主任のY先生、そして子どもたちの手によって運び出されました。この様子に多くの子どもたちがプールに入れることを喜び、汚れを洗い落とすお手伝いをしてくれました。あいにく僕は研修会があったため、プールを運ぶことも掃除をする子どもたちの様子を見ることも、洗うことも手伝えませんでしたが、園に戻ってみるとほぼ定位置にきれいになったプールが置かれていたので、明日の朝、雨が降っていなければ接続部分にパッキングを挟み込みしっかりとボルトで留める作業をしようと思います。
　ところで、運び出されたプールに触発されたのか、5歳児の子どもたちは昨日砂場に掘った穴に水を流して楽しそうに遊び始めていました。最初は流しそうめんをするかのように縦に割った竹を使ってジョウロで水を流していたのですが、遊びがどんどんエスカレートしたようでジョウロだけでは物足りず、手押し車が準備され、それでも足りないと思ったのか、20㍑くらいは入るであろう鍋を探してきて、その鍋に溢れんばかりの水を入れ、重～い鍋から水がこぼれないように数人掛かりで砂場に運んでは何度も「ザーッ」と流し入れていました。そんなこともあり、夕方研修から帰って来た時には川でも水たまりでもなく湖になっていました。給食を食べている時間や昼寝をしている時には水は砂や土に浸透していたでしょうから、夕方あれだけ水が溜まっていたということはいったい何㍑の水が消費されたことか・・・。そんな訳でプール開きが始まる前にすでに水遊びが始まりました。
　さて、今日は今年度始めての仙南2市7町の保育所（園）認定こども園の所（園）長の研修が行われました。講師に東北大学大学院の本郷一夫教授をお招きし午前中は「気になる子どもの保育における所長の役割」というテーマだったのですが、その中で所（園）長にはコーディネート力が求められるとおっしゃっていました。その基本が「見る」：保育所、クラス、担任、子どもの様子をよく見る。「聴く」子ども、保護者、担任、職員などの話をよく聴く。「つなぐ」：子ども－担任、保護者－担任、保護者－保護者、担任－職員、保育所と外部関係機関との関係をつなぐ。そして「伝える」：わかりやすく、相手に納得してもらえるように自分の考えを相手に伝える。ということでした。この基本をお聞きし、僕は園長としてしっかりと仕事ができているか自問自答し、どれ一つとして満足にできていないこと、足りないことだらけであることを痛感させられました。午後は「世界の保育に見る保育環境のあり方」というテーマでイタリア、ニュージーランド、ドイツを中心にアメリカなど海外の保育の様子をお話を聞かせていただきました。これまで海外の幼稚園や保育園、小学校などを訪れる機会があり日本の保育との取り組みや環境の違いを感じ、その経験を日々の保育の中に生かしていたつもりでしたが、ここでもまた、勉強が足りないことを思い知らされました。充実した内容の濃い研修で学んだことを生かし、これからは「「見る」「聴く」「つなぐ」「伝える」をしっかりと意識し、仕事・保育をしなければ。そう思いました。

2019年06月11日（火） No.2570 (保育日記)

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