Diary
将来の夢
2011年3月11日2時46分、言わずと知れた「東日本大震災」が発生した時間です。これまで経験したことのない大きな揺れを3分以上耐え、子どもたちも保育者も誰一人怪我なく無事だったことの幸いを改めて感じます。雪が舞う中、園庭に避難し、寒さを凌ぐためにテントを張り、ミルクを作るためのお湯を沸かすためのストーブを囲んだことをはっきりと覚えています。この地震によって何が起きたか知るために付けたラジオから聞こえてくるのは繰り返し伝えられる沿岸部の状況。それを読むアナウンサーの声から余程のことが起きているのだろうと思っていたものの、子どもたちを保護者の方にお渡しすることに精一杯でした。新聞を見て被害状況を知ったとき、また津波の様子を初めてテレビで見たとき現実として受け止める・理解するのが困難だったことをも思い出します。あの日、あの時、親戚や友人の無事を確かめたい、でも電話もつながらない何もわからない、どうか避難していてほしい…と願いながら過ごした方々が大勢いたことでしょう。そして、誰もが家を出て、また夕方に元気に顔を合わせられる事が決して当たり前ではないことを理解した日でもあったことでしょう。今日も地震発生時刻に合わせ町内にサイレンが響きましたが、どのクラスもいつもよりお昼寝を切り上げ、あの日失われた、たくさんの大切な命、誰かにとって大切だった命、今もまだ家族のもとに戻れない命、そんなたくさんの命が失われたこの震災を忘れないように、子どもたちが先生たちと共に黙祷しました。時間が経つにつれ記憶が薄れ、また、関心も少なくなっていくのが世の常。あのころ、男の子たちの憧れの職業となったのは「消防士」「警察官」「自衛官」が上位を占めましたが、最近はまた「サッカー選手」「野球選手」「医師」が上位に返り咲いていることが、それを証明しているような気がします。だからこそ、あの日を経験した者として、震災を忘れることがないように心を強く持ち、毎日を大切に過ごしていきたいものです。そして、まだ道半ばの復興に何かしら協力できたら…と思います。
2019年03月11日(月)
No.2510
(園長日記)
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