Diary

謎の外国人新人アルバイター!


担任のS先生の明るさが影響しているのか3歳児T組には他のクラス以上に個性豊かで明るい子どもたちが多いように思います。今朝もいつものように園庭で放射線量を計測しているときのことです。これまたいつものように三輪車に乗ったK君とK君が「園長先生おはよう!」と言いながらものすごい勢いで僕のところにやってきました。そして「何してるの?」とか「今日は6時にママがお迎え」とお決まりの質問や報告をしてくれた後「はい、オムライスです!」「次はお肉です」「これはコーヒーです」「アイスです」と言いながら見えないご馳走や飲み物をゼスチャーだけで取り出し食べさせてくれました。これならばいつものことなのですが、6時にママがお迎えに来てくれることを楽しみにしているK君が何を思ったのか突然僕に向かって「oh Yes!僕は新人アルバイトのマイクデービスです。友達には外人と呼ばれています」と言い出し笑い始めました。どこからどう見ても東洋人としか見えないK君たちが何の影響なのか「僕の名前はマイクデービスです」と言いながら笑っている姿を見ているだけで明るく楽しい一日になることが確約された気がしました。
 さて、そんな予想に反し何とも自己嫌悪に陥る出来事がありました。多くのみなさんはイソップ童話の「アリとキリギリス」のお話を知っているかと思います。夏の間、アリたちは冬の食料を蓄えるために働き続け、キリギリスはバイオリンを弾き、歌を歌って過ごします。やがて冬が来て、キリギリスは食べ物を探しますが見つからず、最後にアリたちに食べ物を分けてもらおうとしますが、アリは「夏には歌っていたんだから、冬には踊ったらどうだい?」と食べ物を分けることを断りキリギリスは飢え死んでしまう。というお話です。春が近づいてきているとはいえ、アリが出てくるのはまだまだ先の話。ましたやキリギリスの姿など見られるはずはありません。ところが、給食後にランチルームに薪を運ぼうと玄関のところに積んである薪を一輪車に積んでいた時のことです。上段から薪を下ろしていたつもりだったのですが何本かの薪が崩れ落ちてしまいました。その薪を拾って積み直そうかと思った時、地味な色の薪の上(中)に一点の鮮やかな黄緑色を発見しました。最初はそれが一体何なのかわからなかったのですが、目を凝らしてよ〜く見てみたところ、それは、な・な・な・何と崩れた薪につぶされてしまったキリギリスだったのです。そうです、キリギリスは冬の寒さを凌ぐため日当たりの良い玄関前の薪の中で越冬し、間も無く春を迎えようとしていた矢先、崩れた薪に押しつぶされてしまった(押しつぶしてしまった。)ということです。もし押しつぶすことがなければキリギリスが越冬するということを知った特別な日になったのに残念でなりません。次、薪運びをするときには、慎重に慎重を重ね作業をしなければならないと肝に命じました。
2019年02月21日(木) No.2498 (園長日記)

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