Diary

秘密の場所


最近、朝夕急激に寒さが増すようになり、つい先日も5歳児N組のK君が「ほーってすると煙が出る!」とまるで蒸気機関車が汽笛を鳴らし煙を吐いているかのような表現をするほど寒い朝がやってくるようになりました。そんな寒さを凌ぐため焚かれる暖炉(薪ストーブ)の焚きつけに重宝する杉っ葉を集めるため子どもたちは先生たちと一緒に保育園に隣接する秘密の杉林に出かけていきます。今日は4歳児H組の子どもたちが「園長先生、杉っ葉拾いに行ってきます」と報告にきて出かけて行ったのですが、R君が遅れて登園してきたのでお母さんに「今、あそこに杉っ葉拾いに行ってます」とお知らせしたものの声も姿も見えません。そこで一体どこまで行ったのだろうと探しに行って見ました。すると保育園から随分離れたところで夢中になって拾っています。そこに突然僕が現れたのですからみんなビックリ!それでも子どもたちは「園長先生、あっちにトイレがあった!ちょっと来て」と興奮気味に言いながら森の中で発見した廃棄された便器のところまで案内してくれるのです。そんな子どもたちと一緒に藪をかき分け斜面を上り下りしたり、グランドから飛んで来たと思われる軟球を拾い集めたり・・・。その後グランドへ出て、さっき拾ったボールを投げるとまるで、ゴールデンレトリバーかラブラドールレトリーバーがボールを咥えて戻って来るかのように走り回り、その後ボールを管理人さんに渡して帰って来ました。夏の間青々としていた落葉樹が葉を落としたことで。これまで見つけることができなかった山帰来(赤い実のなる植物)を見つけてくることができたことも収穫でした。
 さて、収穫感謝礼拝を終えたことで、先生たちは少しずつクリスマスへとギアチェンジをしたこともあり、今年もあちこちの保育室からクリスマスの讃美歌が聞こえてくるようになりました。同じキリスト教の保育施設でもクリスマスの迎え方は様々ですが、緊張はあるものの子どもたちも、先生たちも当日を楽しみにしながら準備を進めてほしいと思っています。その一つとして昨日、園庭の車掌車に電飾を取り付けてみました。すると、これまで夕方になると車内が真っ暗になっていた車両に黄色っぽい明かりが灯った途端、まるで未開の地に初めて電気が通ったときに喜ぶ人々のように「うわ〜っ!」「すっご〜い」「きれ〜い」「やった〜!」「ありがとう」という声が響きました。それがよほど嬉しかったのでしょう。5歳児N組のS君は今朝も車両に電気が灯っていると思っていたようで車内を何度も何度も確かめ「園長先生、今日は電気点いてないんだね」と聞いてくるのです。そこで、暗くなると電気が点き、朝、明るくなると電気が消えることを教えてあげると「へ〜っ!自動なんだ」と目をまん丸くして驚いていました。日が短くなると何となく寂しいものですが、夕方車掌車に電気が点くことを楽しみに待つことができることで少しは寂しさが解消されるといいのですが。
長くなりましたが、どうしてもお知らせしたいことがありますのでお付き合いください。ランチルームの水道に手を加えたく園舎建設の際お世話になった業者の方に来ていただき工事が可能かどうか確認をしてもらいました。この厨房、給食を作るスタッフ以外基本的に入ることはない秘密の場所と言えるスペースで、園長とは言えどほとんど入ることはありません。そんな厨房に数年ぶりで入った業者の方が「いやあ〜、暫くぶりで入ったけれど、本当に綺麗です。揚げ物とかもしてますよね?いや〜ビックリです。これならお菓子屋さんより綺麗ですし、保護者の皆さんにご覧いただくといいですよ。」とまでおっしゃってくださるのです。園ができてから6年経過しますが、保育施設だけでなく飲食店など何百もの厨房をご覧になって来たプロの方がお世辞でなく驚かれていましたが、それは厨房スタッフがしっかりと清掃管理を続けているという表れ以外何ものもなく、ただただ感謝するばかりです。同様に園舎内も「建設当時と変わらないくらい綺麗です」と褒めていただけたことも嬉しく思いました。厨房はもちろんのこと誰かが見ているからでなく綺麗に管理していきたいと思います。
 最後の最後に・・・。昨日から0歳児クラスに新しい先生(保育経験者)が加わりました。経験者とはいえ昨日今日と緊張した様子で保育をしてくれていました。一日でも早く新しい環境に慣れて楽しくお仕事ができるよう力を合わせていきたいと思います。保護者の皆さんもどうそよろしくお願い致します。
2018年11月20日(火) No.2438 (園長日記)

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