保育日記

増えたり減ったりするものな～あに？

黒柳徹子さんの幼少期を描いたベストセラー「窓際のトットちゃん」の中に「肝試し」という章があり、そこには、トットちゃんのなぞなぞ「こわくて、くさくて、おいしいもの、なぁに？」が書かれています。答えは「鬼が、トイレで、おまんじゅう喰べているところ」という現代では特別面白いと思わないクイズですが、トットちゃんたちは、このナゾナゾは何度やっても面白いので、答えを知っているのに「ねぇ、”こわくて”っていう、あのなぞなぞ、出して？」と、お互いに出しあって喜んだというのです。ところが、このクイズに負けないような特別面白くないクイズが思い浮かぶことがあったのでそのきっかけをご紹介いたします。
　労働安全衛生法により職場や自治体で実施することがで定められている健康診断。なかでも一般健康診断（一般健診、定期健診）は、事業者が労働者に対して1年に1回以上実施することが義務付けられています。僕の今年度の健康診断は例年より随分遅くなった今日でした。毎年結構な方々が受信することもあり今年も受付開始前に並ぼうと家を出ました。それでも昨年より遅く着いた気がしたのできっと何人かが並んでいるだろうと思いながら受付へと階段を上ったところ、なんとお一人しかおらず、僕は2番目そのお陰で全ての検査が早く進み、胃カメラもこれまで以上に楽でモニターに映し出される自分の胃の中を見ながら受診することができました。そして嬉しいことに診断結果も至って健康でどこにも悪いところもなく指摘事項もありませんでした。にも関わらず自分にとってショックなことがあったのです。それは昨年度より身長が縮んでいたこと。幼稚園や小学校時代から整列となると先頭で「前習え」の時には必ず腰に手を当てていたほどだったのに1㎝も縮んだとなるとショックが大きいものです。もちろんデジタルの測定器で計測しているのですから誤差などほとんどないはずですが、自分を納得させるために、現代の機械であっても誤差はあるはずと言い聞かせるしかありませんでした。確かに昨日誕生日を迎え1歳齢（よわい）を重ねたことは事実。これからも加齢とともにどんどん縮んでいくのでしょうか。この身長が縮んだという事実から加齢と共に増えたり減ったりすることがあることに改めて気づきました。では問題です。「歳を取ると増えたり減ったりするものな～あに？」増えるもの「歳」「体重」「友達」「しわ」「トイレの回数」「内臓脂肪」「物忘れ」「通院」「薬の量」。減るもの「身長」「記憶」「友達」「寿命」「髪の毛」「運動量」「骨密度」「治癒力」「細胞分裂」などなど・・・。さて、来年もこのまま仕事をさせていただくことができ、今年と同じ仙南中核病院で健康診断となった場合身長がどうなっているか心配です。
　さて、話は変わりますが、今日11月1日は宮城県内の幼稚園の入園願書受付開始の日です。少子化が進み子どもの数が減っていく中、園児を確保するのはどの施設でも大変なことだと思います。昨日、敬愛する広島のI先生から誕生日をお祝いする誕生カード、保育に関する数冊の本、そして手紙が届きました。毎年忘れることなく誕生日を祝うメッセージを届けてくださるのですが、今年届いた手紙の中に、来年度の園児募集はせず、休園するということが書かれていました。これまで109年もの間、子どもたちのために保育をなさっていたあの素敵な幼稚園が休園するという事実。お電話でのI先生のお声はいつものように元気でしたが、休園を決断なさったI先生ご夫妻の思いを考えると言葉が出てきませんでした。

2018年11月01日（木） No.2425 (園長日記)

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