Diary

ノーベル賞受賞を目指して


来週土曜日に予定されている「親子で遊ぼう会」に向けて各クラス・各年齢当日に向けてプログラムとなる遊びをしてみたり、製作をするなど様々な準備を進めています。全ての行事が保育園最後となる5歳児は、遊ぼう会恒例となったN組・M組クラス対抗リレーに闘志を燃やしているのか今日は隣接するグランドに出かけ走ってみたそうです。ところが、サッカー教室で使っているとはいえ、平らで広いグランドでのリレーとなると走り慣れていないこともあるのか、走るコース(トラック)を書いても全く意味がないほどコースを無視して走っていたそうで、そんな様子にN組のM先生は驚き、ショックを受けたようです。しかし、考えてみれば、普段走っている園庭は中央に大きなケヤキの木が植えられていることもあり、物理的になんとなくコースが決まってしまうことまりラインを書く必要はありません。そう考えると子どもたちが勝ちたいためにラインを無視して走ることは実に自然なことと言えるように思えます。そんな子どもたちの姿をM先生から聞いて感じたことがあります。それは、昨日ノーベル医学生理学賞を受賞した本庶佑、京都大学大学特別教授の「ゴールを決めて行う研究ではない。基礎的な研究を積み重ねて初めて臨床応用が可能になる。」という考え方です。子どもたちが初めからコース通りに走るのではなく、何度も失敗したりルールを無視したりすることにより、ルールを守ることを覚えていくことと同じということ。それは5歳児に限ったことではなく、様々なことに興味関心を持ちいろいろなことを吸収していく子どもの特性と言えるのではないでしょうか?また、本庶先生は以下のようなこともおっしゃっています。「研究とは『自分が何を知りたいか』ということをまず見定めて、そこから何から手をつけていくかを見つけていくことが重要で、できることばかりをやっていると自分を見失う。私は常に自分が何を知りたいかを問いかけながらずっと研究をやってきた」とお答えになっていました。このことは保育園での日々の子どもたちの姿!数十年後、卒園児の誰かがノーベル賞受賞なんてことがあったら嬉しいのですが・・・。
2018年10月02日(火) No.2402 (園長日記)

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