Diary

願いはお預け


100回目を迎えた全国高校野球選手権は昨日、秋田県代表の金足農業高校と大阪代表の大阪桐蔭高校の顔合わせで行われました。並み居る強豪校をねじ伏せ決勝戦まで勝ち進んだ金足農業高校は選手全員が秋田県出身ということにも多くの方々が好感や魅力を感じ、ぜひとも東北に初の優勝旗をと願い祈るような思いで声援を送っていたことでしょう。しかし、多くの東北人の願いや応援も虚しく、またしても悲願の全国制覇・初の優勝旗はかないませんでした。しかし、今朝の新聞一面には、閉会式の講評で高野連会長が「金足農、準優勝おめでとう。高校野球のお手本のようなチームでした」と述べると、球場全体の拍手はしばらく鳴り止まなかった。という記事があります。準優勝という悔しい結果であっても全国の高校野球ファンのみならず、たくさんの方々に感動を与えてくれたことは間違いないでしょう。
 さて、この金足農業高校野球部は「雑草軍団」と称されているようですが、「雑草軍団」というワードである人を思い出しました。それは、関西学院聖和幼稚園の元園長(現在、松山東雲女子大学准教授)の出原大先生です。先生は森のような園庭を造り、自然の中で子どもたちが五感を使う体験の大切さを実践し、自然や植物を通して遊ぶことの大切さを伝え続けていますが、以前先生を講師としてお招きし講演をしてもらった際「雑草という草はない!それでは植物に失礼」と断言していました。どういうことかと言えば、ほとんどの人が知らないだけであり、どんなに小さな植物であって全て名前があるため「雑草」という風に一括りにしてはいけないということです。今回、準優勝した金足農業高校のメンバーはこれまで名の知られない雑草と呼ばれる草だったかも知れませんが、そんな名の知られない草たちが見事な大輪の花を咲かせました。今後も「雑草軍団」が新たな名前になることはないでしょうが、今度は今回よりもっと見事な花を咲かせてくれるよう願うものです。なにはともあれ、金足農業高校野球部の皆さん、準優勝本当におめでとう!
2018年08月22日(水) No.2375 (園長日記)

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