Diary

ネオテニー


ネオテニーと言う言葉をご存知でしょうか?僕はS学院大学の先生に「先生はネオテニーだね」とよく言われるのですが、A学院大学の生物学者で「生物と無生物のあいだ」や「動的平行」など様々な著書を著している福岡伸一先生がこんなことを言っています。子どもの期間が長く、子どもの特徴を残したままゆっくりと性成熟することを生物学用語で「ネオテニー」と呼ぶ。「ネオテニーには外見が子どもっぽいということ以上に、子どもの期間が延びるというのは、恐れを知らず、警戒心を解き、柔軟性に富み、好奇心に満ち、探索行動が長続きするということである。また試行錯誤や手先の器用さ、運動や行動のスキルを向上させる期間が長くなるということでもあるとです」とです。要するに"いつまでたっても子どものまま"ということでしょう。数日前に5歳児M組のAちゃんに「園長先生は子どもより元気」と言われたことを書きましたが、Aちゃんの指摘はまんざら嘘ではないということなのでしょうか?しかし、子どもと一緒にいるということは何をするにも子どもの思いを理解するような柔軟性が求められるため僕に限らず先生たちは実年齢より若く見られるのではないでしょうか?
ここ数日の間に3歳児T組のK君が尿意を伝えられるようになり、トイレでおしっこができるようになりました。K君本人も嬉しくて仕方がないようですが、担任のS先生が自分のことのように喜び、報告してくれていることに僕までが嬉しくなってしまいます。一方で大人になるということは「大人になるに連れて人生初のことがなくなる」ことを意味します。大人になり切れていない僕の人生は残りどれくらいあり、今後人生初のことにどれだけで会うことができるのでしょうか?K君はオムツとお別れとなりそうですが、反対に僕がオムツにお世話になる日は近いかも知れませんね。
2018年07月26日(木) No.2357 (園長日記)

No. PASS