保育日記

学びの基礎

九州沖縄や西日本、東日本など全国各地で次々梅雨入りしたこともあり、東北南部もそろそろ梅雨入りするかと思っていましたが、今日は朝から晴天となりぐんぐん気温が上昇しました。3歳児2クラスは園の近くの公園に散歩に出かける予定でしたが公園の遊具がギラギラと照りつける太陽の日差しのお陰で熱くなり、子どもたちが遊ぶには適さない状態になっていたこともありお散歩を断念せざるを得なくなりました。そこで「今日は時間があるから、もしよかったらバスで園外保育に出かけない？」とH組のS先生に提案してみました。すると「じゃあM先生と相談してみます」と返事があり、その後すぐM先生からも「お願いします！」と回答があり、急遽、動物たちがたくさんいてミニ動物園のような子どもたちの人気スポット「とんとんの丘」に出かけました。突然の出来事でしたが子どもたちはバスに乗れること、しかも動物をみながら公園で遊べるとあって大喜び！これまでも来たことがある子どもたちは動物たちがどこにいるか知っていることもありグングン進んで行く様子も見られ、その喜びようが伝わって来ました。動物たちを一通り見た後は園にはない遊具で遊び、町内を見渡せる展望台のようなところから保育園がどこか探したり、新幹線がやってくるのを待ったり・・・。しかしそんな時は新幹線がくることはなく諦めて滑り台やシーソーで遊んでいる時に限って「ゴ～ッ」という音とともに通過していくのです。ところが、乗り物好きのK君は音がする「来た」とものすごい速さで反応し展望台めがけて走るのですが新幹線は200㎞を超える速さで通過していきます。もし、ウサインボルトが本気で走ったとしても展望台に到着した時にはすでに新幹線通過してしまい、その姿を見られるはずもないのですが、K君は音がする度、なんども展望台に向かって走ろうとしていました。そんな行動で満足したのかどうか定かではありませんが、本人は「こまちが見えた」と喜んでいました。
　さて、こんな風に小一時間「とんとんの丘」で過ごし、園に戻ると園庭の一角に、何かが置かれた金属製の古いお米入れがカラーコーンとスズランテープで囲まれ転がっています。一体何がおいてあるのかと思ったら氷砂糖とバームクーヘン、そして水が入れられた鍋が置いてあります、広告紙の裏側に逆さ文字が多用された「じっけんちゅう　さわんないで　さわんないでください　あついのできをつけて」という張り紙が貼ってありました。どうやら今日の暑さでどんな変化が起きるか5歳児の子どもたちが実験をしていたようなのです。しかしお昼寝後確認したものの、沸騰すると思っていた鍋の水は33℃までしか温度上がらず、バームクーヘンはカラスに食べられずに済んだものの全く変化はなく子どもたちはガッカリした様子。中でもYちゃんは「失敗、失敗」と嘆いていたようです。しかし、これこそが乳幼児期の本当の学びであり、小学校での学びの基礎となるのです。今日の失敗が今後の保育にどのように生かされるか期待したいと思います。
　そうそう、今日は5歳児M組の担任N先生の誕生日でした。朝バルコニーで♪Happy Birthdayを歌い祝ってあげたのですが、5歳児N組のM先生と子どもたちが今日のために作ってくれていたカードをプレゼントするというミニ誕生会を開くことができました。またM組のS君のお父さんも今日が誕生日だそうで、お迎えの時にみんなで♪Happy Birthdayを歌いお祝いすることができました。保育園ではこんな風に素敵なことがありましたが、そのほかにも今日の暑さに勝るとも劣らない記念すべきことがどこかで起きていたことでしょう・・・。

2018年06月07日（木） No.2328 (園長日記)

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