保育日記

不可能を可能へ

昨日5月30日は語呂合わせで「ごみゼロ」の日だったそうですが、どれだけの人たちが知っていて、ごみを減らすための意識や努力、取り組みを行い、どれだけの成果があったのでしょう。保育園の日々の生活をふり返ってみても、手を洗った後は大人も子どももペーパータオルで手を拭く、給食の際には食べこぼしや食べ残しが必ず出てしまうなど、どう考えてもごみをゼロにするなど到底不可能のような気がしてしまいます。しかし、ドイツなどでは何十年も前からごみの分別をするために街のあちこちに当たり前のように仕分け用のゴミ箱が設置されたいましたし、スウェーデンでは家庭ゴミのうち処理場に埋められるゴミは、もはや1％にも満たない。「廃棄物ゼロ」という理想にさらに近づきつつあるというのです。数年前に伺った乳幼児施設でもゴミは集められ、そのゴミは焼却所に運ばれ炉で燃やし、その熱で発生させた水蒸気で発電機のタービンを回して発電され、作られた電気は送電網から国中に供給されるということお聞きし驚かされました。それだけでなく、保育活動で森に出かける時には自然に帰ることのない素材を持ち込まない、反対に落ちていたら拾ってくるというのが当たり前、また、食べ残し排泄物を堆肥として利用するなどエコやリサイクルに徹しているなど、幼いころから自分たちの生活している環境、国、世界を意識していることも感じました。では日本はどうでしょう？電車内や公衆トイレなどは海外に比べると驚くほどきれいですが、外食産業やコンビニでの食品ロスが未だなくならず、買い物をすると当たり前のようにもらえるレジ袋が海へ出て紫外線にさらされ、波の働きで小さく砕けて5㎜以下のマイクロプラスチックとなると回収が困難なうえ、魚や貝類がプランクトンと誤って取り込み生態系に悪い影響を及ぼしかねないというのです。簡単なことではありませんが、保育園でも資源には限りがあることなどを伝えつつ、ゴミが落ちていたら拾って捨てるということが当たり前のような子どもたちを育てていきたいと思います。そのためには、まず大人である我々がそのような意識をしっかりと持つことが大切なのですが・・・。

2018年05月31日（木） No.2322 (園長日記)

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