Diary

春の味


キリスト教会では、クリスマスと同じように大切にされているのがイエス・キリストの復活を祝うイースター(復活祭)です。今年は4/1(日)でしたが、保育園では来週月曜日にイースター礼拝を行います。このイースターが近づくとあちこちのクラスから「♪くさのめきのめがめをさまし、ぽっかりお顔だしました〜歌いましょう〜祝いましょう〜。うれしいうれしいイースター」という歌詞のこどもさんびか(くさのめきのめが)響いて来ます。そして、まさにこの讃美歌の歌詞の通り保育園のあちこちに様々な草木の芽が顔を出しています。その中にはこの季節にしか味わうことができない草がたくさんあります。しかし、子どもたちはそんなことなど知るはずもありません。そこで、燃料漏れの修理が済んだ耕運機(管理機)で畑を起こしている時、柔らかそに育ったヨモギを根っこから抜き、夢中になって作業を見ていた3歳児H組のK君に「K君これ食べられるんだよ。あとでS先生に『天ぷらにして食べたい』ってお願いしてごらん」と言ってヨモギを手渡しました。するとどうでしょう、S先生が出勤してくるまで大事そうに握りしめながら作業を手伝ってくれたお陰でS先生が出勤して来た時にはさっきまでシャッキとしていたヨモギがぐったりと萎れているのです。それでもS先生に「さっき収穫したんだけど、もし今日の給食で揚げ物があったら天ぷらししてもらえないかどうか聞いてみて」と話すとすぐにメニューを確認し、揚げ物があることを知ると給食室へお願いしに行き「OK」してもらい戻って来ました。それからしばらくして給食の時間になった時、栄養士のN先生が裏メニューのヨモギの天ぷらを二枚のお皿に載せて持って来てくれました。ついさっきまで畑にあった草が天ぷらに変わって出て来たのですから、子どもたちは驚くやら嬉しいやら。しかも、食してみると、その草の美味しいことったらびっくりするばかり。これをきっかけに畑での草むしりが頻繁になることはないと思いますが少々苦味のある春の味を3歳児が味わうことができる幸せ(贅沢)。こんなことができるのも素晴らしい環境があること、そして、子どもたちや先生たちの思いや願いを可能な限り聞き入れ形にしてくれるスタッフのお陰です。そして今年の畑起こしが例年になく楽なのは、3月に卒園したN組のSちゃんYちゃんたちが数日間かけ一生懸命草むしりをしてくれたお陰であることも忘れてはいけません。感謝です。
2018年04月13日(金) No.2291 (園長日記)

No. PASS