Diary

創意工夫


誕生日にプレゼントとしていただいた3本の巨峰の苗、砂場の日除けになるようにとの願いを込め植えてから3年、立派とは言えないものの今年初めて3房だけ実をつけてくれました。当然のことながらその実を園児みんなに分けることは不可能!どうしたらいいか考えている間に雨が降ったり風が吹いたりしてどんどん食べる前に実がなくなってしまい、数える程しか残っている実がありません。そこで、今朝砂場で遊んでいた4歳児の子どもたちに「ぶどう食べたかったらとって食べていいよ!」と話した途端、目を輝かせ使っていた砂遊びの道具を放り投げ、早速「ぶどう狩り」を始めることになりました。ところが、実がなっているのはどう頑張っても手が届かない高さ!一体どうするか見ていると、ぶどうの実をとるために腕の力だけで綱渡りをするかのように横木を伝っていくではありませんか(O_O) その姿に4歳児A組のM先生は大笑いしながらも色々なアドバイスを与えてくれたこともあり、子どもたちは椅子を運んで来て念願の巨峰を食べることができ大喜びしていました。中にはどう考えてもすっぱい実があったと思います。それでも嬉しそうな表情で自分の手で収穫した実を食べる子どもたちの表情を見ると、来年はたくさんの実をつけてもらい、保育園のみんなが笑顔になることができるように手入れをしなければならないと思いました。
 さて、そんなことを思っている時、3歳児H組のKちゃんが驚いたようにというのか、嬉しそうにというべきなのか急に表情を変え「園長先生、いまKの家のお母さんの車が来た!(見に行きたいの意)」と言い出すのです。どう考えてもあり得ないことだと思ったものの、見に行かなければ間違いなく今にも泣き出すと思ったのでご要望通り、園舎北側の駐車場に確認しに行くことにしました。するとKちゃんのお母さん同じ車種・同色の車が止まっています。しかし、その車は明らかに5歳児H君のお父さんの車なのですが、Kちゃんが納得してくれないと思い、抱っこして車の中を見てもらったところ、車内をじっくり眺め、「鍵は一緒だけど」とお母さんの車ではないことに納得したようで、その後、園庭に戻り、何事もなかったように遊び始めました。それにしても、同色・同車種を瞬時に見分けることができたKちゃんには驚きでした。

※これまで「子どもへのまなざし」などの著書を記し、保育界にも大きな影響を与えてくださった佐々木正美先生が6月にお亡くなりになっていたことを今日初めて知りました。研修会の講師としてお招きしたこと、また、私たちの園にも来てくださったこともあり、訃報を知りとてもショックでした。先生のご冥福を祈るとともに、今度は先生が講演で語ってくださったことや先生の人柄をしっかり伝えて行かなければならないと思いました。
2017年09月29日(金) No.2153 (園長日記)

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