保育日記

「し～」

誰かに静かにしてほしい時、人差し指を口（唇）と鼻の前に当てて「し～！」というポーズをとりますが、どうやらこれは日本に限ったことではないようで、多くの国で「シー」と言うようです。しかし、静かにしてもらいたくて「し～」と言う声（音）が反対に耳障りになることもあります。日々の保育園生活の中でも誰かが必ず使っていることと思います。しかし、できることなら「し～」と言うことなく、プロとして静かにできる生活環境や雰囲気作りを心掛けることができれば素敵なのでしょう。
　ところで、同じ「し」と言う音の漢字の中に「士」と「師」という文字があります。例えば保育所で日々子どもたちと関わっている「保育士」や「栄養士」この場合は「士」と言う漢字を使い、当法人の理事長は「師」という漢字を使う教会の「牧師」です。この同じような意味を持っていそうな「士」と「師」。広辞苑によると「士」は、①官位・俸禄を有し、人民の上位にある者②兵卒の指揮をつかさどる人 ③近代封建社会の身分の一などと書かれ、一方の「師」は①学問・技芸を教授する人。先生。②僧侶・伝道師などの宗教上の指導者 ③専門の技術を職業とする者　と書かれています。と言うことは「師」を使わない「保育士」や「栄養士」は学問等を教授することができない、専門職ではないということなのでしょうか？！
園庭整備をお願いしている造園業者の方々は「庭師」というまさに職人（プロ）ですが、そんな庭師の方でも手に負えないような巨木の枝を払ったり切ったりする職業の方に「空師」という驚くような技術者がいて（インターネットの検索するとビックリするような動画が出てきます）「師」という漢字が使われることがすんなり納得できますが、「保育士」や「栄養士」に「師」が使われないのに、「詐欺師（山師）」と「ペテン師」に「師」が使われるのはなぜなのでしょう・・・！？。これには、何らかの意味があるのでしょうが、静かにしてもらうためというのではでなく、内緒にしておくために「し～」と言わなければならなそうです。それにしても漢字って面白い！

2017年05月11日（木） No.2060 (園長日記)

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